米キャタピラー、第2四半期利益は予想下回る 中国で販売低迷
[シカゴ 24日 ロイター] – 米重機メーカーのキャタピラーが24日発表した第2・四半期決算は、利益が市場予想を下回った。主要市場である中国での販売低迷や、生産およびリストラ関連費用の拡大が響いた。米中などの貿易摩擦が企業の景況感や経済活動に影響したことも影を落としている。
純利益は16億2000万ドル(1株当たり2.83ドル)。前年同期は17億1000万ドル(同2.82ドル)だった。リフィニティブのまとめたアナリストの1株利益予想は3.11ドル。
売上高は3%増の144億ドル。
主力の建設機械部門は22%の減収。中国を中心にアジア太平洋地域で需要が低迷した。
北米では石油・ガス関連機械の売り上げが減少した。
2019年の1株利益見通しは12.06─13.06ドルで維持したものの、見通しの下限近辺になると予想した。調整後ベースでは11.75─12.75ドルと予想した。
同社によると、顧客の一部は多額の設備投資により慎重になっているが、全体的な需要は引き続き好調という。
ジム・アンプレビー最高経営責任者(CEO)はアナリスト説明会で「今年は緩やかな増収になると引き続き予想する」と述べた。
主に鉱山機械やタービンなどへの需要増が寄与するとした。
第2・四半期は1億1000万ドルのリストラ費用に加え、原材料価格の上昇に伴う製造コストの増加(3億2800万ドル)が重しとなった。これには関税に関連する費用7000万ドルが含まれる。
キャタピラーは引き続き関税に関連する費用が今年2億5000万━3億5000万ドルになると予想。ただ投入価格は抑えられており、運送費も安定しているという。
リストラ費用も年後半には大幅に減少するとした。
アナリストの一部は、キャタピラーの市場の半分以上がすでにピークを打っているか、年内にピークを打つ見込みで、来年の業績低迷につながる可能性があるとしている。
株価は一時約7%安となったが、午後の取引では4.5%安の131.95ドルで推移している。