米ドラッグストア大手のCVSヘルスは6月4日、健康管理サービスを集約した「ヘルスハブ」を併設した店舗を2021年末までに1500店舗に増やすと発表した。
同社はヘルスハブをテキサス州ヒューストンの3店舗に設置し、実証実験していた。簡易診療所の「ミニットクリニック」や薬剤師によるカウンセリングを受けられる個室、管理栄養士が個人やグループに対して食事のアドバイスを行うセミナールームなどで構成されるヘルスハブは、店舗面積の20%を占める。
ヘルスハブには血圧計や体脂肪計を設置、備え付けのタブレット端末で健康管理アプリを試したり、CVSヘルスのインターネット通販サイトで商品を注文したりできる。車イスや酸素吸入器なども販売する。
CVSヘルスはドラッグストア約9900店舗を展開しており、このうち約1100店舗にミニットクリニックを併設するなど、消費者の健康管理・病気予防を支援することで差異化を図っている。ヘルスハブ併設店を増やすことで、この路線をさらに強化する。
同社はドラッグストア事業のほかに、2007年に買収によって取り込んだ薬剤給付管理(PBM)事業を展開。さらに現在は、17年12月に買収で合意した医療保険大手エトナの統合作業を進めている。エトナの統合効果は19年に3億〜3億5000万ドル、20年に8億ドルを見込んでいる。19年12月期のCVSヘルスの売上高は、2512億〜2544億ドルの範囲となる見通しだ。