米小売売上高、4月は予想外の0.2%減 成長鈍化を示唆
[ワシントン 15日 ロイター] – 米商務省が15日発表した4月の小売売上高は前月比0.2%減と、市場予想の0.2%増に反して落ち込んだ。自動車を含む幅広い項目が減少した。輸出や在庫によって第1・四半期に押し上げられていた経済成長が、減速している兆候を示唆した。
3月の数字は当初発表の1.6%増から1.7%増へ小幅に上方改定され、2017年9月以来の大幅な伸びになった。
4月の前年同月比は3.1%増だった。
自動車とガソリン、建材、食品サービスを除いたコア指数は前月から横ばい。3月の数字は当初発表の1.0%増から1.1%増へ改定された。コア売上高は国内総生産(GDP)の消費支出に最も近いとされる。
自動車・部品は1.1%減と、前月の3.2%増からマイナスに転じた。インターネット通販などの非店舗小売も0.2%減少した。建材・園芸は1.9%減、衣料品も0.2%減だった。
一方、ガソリンスタンドは1.8%増だった。ガソリン価格上昇が背景にあるとみられる。外食も0.2%増加した。
消費支出は米経済の3分の2以上を占める。3月にコア売上高が好調だったことで、第2・四半期に向けて消費支出が加速したとの見方が出たが、4月のコア指数の弱含みを踏まえると、消費の持ち直しは緩やかなペースだったとみられる。
第1・四半期の消費支出は年率で1.2%増と、1年ぶりの小幅な伸びにとどまった。第1・四半期GDPは一時的な輸出増加と在庫の蓄積で3.2%伸びた。
BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サル・グアティエリ氏は「第2・四半期の滑り出しは芳しくない。成長率予想は1.5%と、前四半期の3.2%から減速する見通しだ」と述べた。