第一三共の骨髄性白血病治療薬、米FDA諮問委は承認推奨せず
[14日 ロイター] – 米食品医薬品局(FDA)の外部専門家からなる諮問委員会は14日、第一三共の急性骨髄性白血病治療薬「キザルチニブ」の承認を推奨しない方針を決議した。採決では8人が承認推奨に反対し、賛成は3人にとどまった。一方、諮問委は第一三共の腱滑膜巨細胞腫(TGCT)治療薬「ペキシダルチニブ」の承認を推奨することを12対3の賛成多数で決議した。TGCTは良性の腫瘍で、関節などに症状を起こす。
第一三共はがん治療に力を入れており、がん事業の売上高を2017年度の200億円から2025年度には5000億円に引き上げることを目指している。
キザルチニブは遺伝子変異「FLT3」を有する成人の急性骨髄性白血病(AML)患者を治療するために研究が進められてきた。
諮問委のメンバーはこれまで示されたデータは承認を支持するほど説得力がなく、さらなる研究が必要と判断したと明らかにした。
FDAは2つの治療薬の認可について8月までに最終判断を下すとみられる。諮問委の助言に従う必要はないが、通常は助言に沿った判断を下す。