日本OTC医薬品協会 重点取り組みに「スイッチ・ラグの解消」を明記!
日本OTC医薬品協会(東京都/佐藤誠一会長)は2019年度の事業計画を発表した。同協会はセルフメディケーションの考え方を推進し、国民の健康な生活に貢献することを目的に、一般用医薬品 (OTC)メーカーが結集し1985年に設立された。同協会の2019年度の重点取り組みとセルフメディケーション税制の現状、「スイッチ・ラグの解消」について、佐藤誠一会長の発言をまとめた。
「健康リテラシー向上」を盛り込む
日本OTC医薬品協会の2019年度の取り組みの多くは、中長期計画である「OTC医薬品産業グランドデザイン」の実現に向けて行われる。同グランドデザインは2015年に、10年後のOTC医薬品産業のあるべき姿として、同協会の方針を示したものだ。
2018年度は同グランドデザインを見直した。見直しのポイントとしては、社会環境の変化を踏まえて、2040年を見据えた取り組みを加えたことだ。2040年には高齢者人口がピークに達し、医療費は現在の40兆円から70兆円まで増加すると見込まれている。その一方で社会保障を支える生産年齢人口は急減する。だから政府の掲げる「健康寿命の延伸」をさらに強く推し進める必要がある。
2019年度に改定した「OTC医薬品産業グランドデザイン」では到達目標を掲げた。それは「セルフメディケーション・セルフケアの推進が『健康寿命の延伸』に貢献」というものだ。
これを実現するため、①国民の健康寿命延伸のための行動変容を支援する環境づくり(具体策:健康リテラシー向上、セルフメディケーション税制の普及・促進、「国民の健康自助努力推進奨励基本法<仮称>」の制定、「セルフメディケーションの日/週」の啓発活動)、②OTC医薬品が活用される環境づくり(具体策:魅力ある配合剤の審査の促進、国民が理解しやすい効能効果表現の見直し、諸外国とのスイッチ・ラグの解消)、③日本発のOTC医薬品がアジアに普及するための環境づくり――の3つの環境づくりを進める。
この中の「健康リテラシー」とは、「健康情報にアクセスし、理解し、評価し、活用する能力、意欲」とされている。また、「健康を決める力」でもある。この健康リテラシーを向上することにより、健康寿命の延伸につながると考えている。
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資料で解説!重点活動7つとセルフメディケーション税制の要諦