[東京 26日 ロイター] – 経済産業省が26日に発表した3月の商業動態統計速報によると、小売業販売額(全店ベース)は前年比1.0%増の12兆7960億円と17カ月連続で増加した。コンビニエンスストアのおにぎりや新型車、エアコン、スマートフォン(スマホ)などの販売が堅調だった。ロイター集計の民間エコノミスト予想の中央値は前年比0.8%増だった。
季節調整済み前月比は0.2%増だった。長期的なトレンドを示す3カ月移動平均では前月比0.4%減となっているものの、基調判断は「一進一退の小売業販売」との文言を据え置いた。
業種別の前年比では、衣服・身の回り品小売業、飲食料品小売業、自動車小売業、機械器具小売業、燃料小売業、医薬品・化粧品小売業で増加、各種商品小売業、その他小売業、無店舗小売業で減少した。
特に飲食料品、自動車などが増加。「惣菜や畜産品の販売、新型車効果などが寄与した」(経産省幹部)。
業態別ではスーパー、コンビニエンスストア、家電大型専門店、ドラッグストアが前年比で増えた。スーパーは日曜日の日数が1日多かったこと、コンビニにはおにぎり・調理麺の好調が寄与した。ドラッグストアは食品販売が伸びた。家電専門店ではエアコン販売が好調だったほか、携帯電話(スマートフォン)の本体・通信分離を控えた駆け込み需要があったという。
一方百貨店やホームセンターが減少した。百貨店は閉店の影響が響いた。
(竹本能文)