行列スイーツ「クニャーネ」仕掛け人、有名店の看板商品だけ販売する戦略とは
コアなファンの発信で行列の店に
数々の苦労を経て完成したクニャーネ。広告は出さず、工事中、店名と開業日、商品写真を記載したポスターを貼るのみ。それでも開店日には、『たま木亭』を知るパン好きと業界人が並び、彼らの発信から自然に「行列の店」となった。
売上は好調で、2月にオープンした吉祥寺店は当初1日2000本で約70万円、現在も1日1600本で約50万円を売り上げる。吉祥寺店の広さは8坪、坪当たり6万円以上売上げている計算だ。購買層は女性が中心で、最も多いのは、「4本入り1400円」の箱入りを手土産に購入する客だという。
店はアルバイトスタッフが運営し、9~14時頃までは生地の焼成、クリームの仕込み、販売を含めて5人。
午後からは販売のみで、3人で回している。現状、店舗には社員として店長がいるが、ほとんどはアルバイト中心で営業している。
今後については 立地を東西南北に距離を離して、希少性を保つためにも、首都圏で、あと3、4店舗を出店したいと考えている。
一方で同氏は、「レシピと名前だけを借りる」スタイルで、新たな業態開発も進めている。柳田氏が次に何を仕掛けるのか、今後の展開にも注目が集まる。