ブランドリユースのコメ兵が実店舗拡大へ 営業自粛と巣ごもりの“二重苦”でも勝算はあるのか
勝算はAIにあり?
「競合他社の一歩先を行くためには、少人数のスタッフでいかに魅力的な商品を多く仕入れられるかにかかっています」(同)
そこで活躍するのが、「AI真贋」だ。狙いは二つある。一つは、年間30店舗以上の出店スピードに対して、買い取り担当の教育がボトルネックにならないためのツールとして活用すること。コメ兵の鑑定士は現在370名。独自の教育プログラムを受け、試験を合格したスタッフだけが品物を判定することができるのだが、型番判定、真贋判定、状態チェック、買い取り金額の算出、金額の説明といった査定の流れのうち、型番判定と真贋判定という2つの作業をAIに任せることで、買い取り担当者はお客とのコミュニケーションに気を配ることが可能になる。
二つ目は取引の透明性を強化すること。昨今、偽物の流通量は増加傾向にある。AI真贋は、商品が本物かニセ物を見極めるだけでなくモデル名や型式なども特定可能。人とAIが協業することで、客を長時間待たせないスピーディな判定をめざし、顧客満足度を充実させる。