国内外で出店拡大へ! ヘアカット専門店「QB HOUSE」の”基本戦略”とは?
QB HOUSEだけでなく複数ブランドを開発
主力のQB HOUSEに加え、11年には主に女性をターゲットに据えたFaSSをスタートした。「ブランディング調査の際、10分1000円(当時のQB HOUSEの料金)では仕上がりへの不安を感じるという声があった。また外出時のスタイリングに対する要望も多く、20分2000円(現在は2600円)の女性向けヘアカット専門店というコンセプトが固まった」と広報担当者は話す。
現在は東京都内を中心に11店を展開し、駅ビルの「アトレ」や「マルイ」といった女性客が多い場所への出店が目立ち、男性と異なり女性のヘアカット・スタイリングには時間がかかるため、立地を見極めないと安定的な経営は難しく、これまでは慎重な店舗展開を進めてきた。
しかし、25年5月の「田無アスタ店」(東京都西東京市)を皮切りに、試験的な意味合いを兼ねてFaSSの郊外における大規模商業施設への出店も開始している。

”省時間”という価値は踏襲しながらも、簡単なヘアスタイリングの依頼やセルフスタイリングもできるのがQB PREMIUMだ。順番を知らせる待合システム、充電スポット、Wi-Fiなどを備えた待合スペースを完備している。料金は2000円で、20年に初出店以降、現在は7店を展開している。店内の自動受付機に加え、専用アプリからの予約も可能で、順番が近づくとメールで通知される。クレジットカードを事前に登録すれば、店舗での精算も不要だ。
QB PREMIUMは郊外出店を進めるFaSSとは対照的に、都心部を中心に出店を進める。25年6月末には「Echika fit銀座店」(東京都中央区)の出店を予定しており、「東京交通会館店」(東京都千代田区)、「大手町メトロピア店」(同)とあわせてドミナントを深耕する。将来的には、QB PREMIUM をQB HOUSEのスタンダードな形態にするとともに、まずは5年後に50店をめざす。

また、25年2月に発表した新設の株主優待制度では国内のQB HOUSEの無料ヘアカット券を進呈する。今後は長期保有者に対しての追加優待も検討している。サービス利用者を株主として取り込み、”QBファン”としての関係性を深めることをねらいとしており、これまでの機関投資家中心から、個人投資家にもアプローチを図る。






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