大丸、松坂屋などで買い取り事業 J.フロントがコメ兵と新会社設立の周到な戦略
合弁会社を立ち上げた意味はどこに?

百貨店が展開するリユース買い取り事業には、三越伊勢丹と「なんぼや」を展開するバリュエンスホールディングスが協業する「アイムグリーン」などもあるが、あえて合弁会社を立ち上げる意味について、徳橋氏は「双方のノウハウを共有し、強みを融合させて、これまでになかった、まったく新しいものを創造したい」と話す。そして「スピード感をもって展開を広げていきたい」と意気込む。
「これまでに経験したことがないビジネスモデルで、進める中で壁にぶつかることがあるかもしれない。しかし新しい事業を創造し、JFRグループのポートフォリオを変えていく取り組みとして、貴重なモデルケースとなることは間違いない。新しい潮流が生まれるきっかけになることを願っている」と三輪集輝氏は話す。
3月の合弁会社設立に向けて、コメ兵と週20~30時間のオンラインミーティングを重ねる中で、下垣マネジャーが印象に残っているやりとりがあるという。「『お客さまからはできるだけ高く買い取りたい。私たちにはそういう文化があります。安く買い取ろうとするスタッフには指導が入ります』そう言われた」。そこで感じたのがJFRが社是に掲げる「先義後利」に通じる考え方であり、顧客第一主義、社会への貢献を目指す姿勢。下垣マネジャーは「親和性が高いことを再認識した」と話す。
合弁会社は東京都千代田区に本社を置き、社名は「JFR&KOMEHYO PARTNERS」、屋号は「MEGRUS(めぐらす)」と発表された。資本金・資本準備金は6億円を予定。出資比率はJFR51%、コメ兵49%だ。世の中にどれほどの存在感を示し、どのように認知されていくか。注目が集まる。





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