コロナ前比3割増!新富裕層が満足する大丸松坂屋百貨店の「デジタル外商」
「百貨店は適正価格で安心」と、ニューリッチに見直される

では、なぜ若い富裕層が、同社の外商を利用するようになったのか。「ニューリッチはITも使いこなし、さまざまなネットワークから情報を得ている。そうした中で、専門店などの他業態と比べた百貨店の価値に、気づかれたのではないか」と、加藤氏は自信をのぞかせる。
若い富裕層には、企業や病院の経営者といった代々続く資産家も含まれる。「高級車や美術工芸品、高級時計、高級ブランドのファッションなどに囲まれて暮らし、目が肥えておられる」(加藤氏)。どんなブランドの人気や価値が上がっているのか、それらの商品価格の動向にも詳しいそうだ。
例えば、大丸松坂屋百貨店が得意とし、専任バイヤーも配置しているアートのカテゴリーで、ニューリッチからの評価が高まっているという。
「美術品の取扱いでは、真贋の鑑定が重要になるわけだが、当社には目利きがそろっていて、海外を含めた有名な画商とも長年の取引実績がある。さらに、美術品の価格は“あってないようなもの”と思われがちだが、市場では適正な相場がある。当社は、それに則った値づけをしているので、美術品に精通したお客さまほど、百貨店は信用でき、安心して買い物ができるとおわかりになると思う」(同)




