脱“割高感”!「独自商品なし」の食品宅配スタートアップ、驚きの戦略とは?
ブランド総菜を定価販売できる理由
宅配コストがかかるにも関わらずなぜ、店頭価格と同じ価格での提供が可能なのか。その点について八田氏は「注文の締切をギリギリまで遅らせることで、”受注生産”とし、本来なら売れ残るリスクを吸収。その分を最適なバランスで価格分配することでブランドとウィンウィンの関係を構築している」とからくりを明かす。
現在までに取り扱っているのは、「大戸屋」「紀ノ国屋」「べじはん」「RFFF」など9ブランドで、今後20前後まで増やす予定という。
サービスローンチまでは数回の実証実験を重ね、2年近くの時間をかけた。どうすれば家事の代替となりうる利便性の高いサービスになるのか、何度も試行錯誤。利用者の生の声もどん欲に吸い上げながら、サービスの穴を埋め、補修・補強しながら磨き上げた。
サービスとしての目処はついても、協力ブランドの開拓フェーズでは、意中ブランドと最終合意に至らず、「ものすごく落ち込んだ」時期があったという。それでも仲間に背中を押されながら、ローンチにこぎつけた。