ファーストキッチンとのダブルネームで売上3割増!ウェンディーズの復活劇
ウェンディーズの哲学とファーストキッチンの文化
ファーストキッチンからウェンディーズ・ファーストキッチンへの転換が進む中、トレーラーのコンテナを活用したトレーラー型店舗も登場した。出店コストは最大で従来の3分の1に抑えられるという。
「コロナ禍に、郊外や地方の車社会のエリアでドライブスルー需要に対応して、できる限り投資額を抑えて出店できる方法として考えた。ただ、今はパンデミックが収まり、ドライブスルーの需要は落ち着いているので、このスタイルを無理やり広めていくつもりはなく、あくまでも選択肢の一つ。店舗スタイルは立地にあわせて柔軟に対応していける。商業施設のフードコートでの展開も狙っていきたい」(紫関社長)
全米2位、世界3位の売上を誇るハンバーガーチェーンであるウェンディーズは、創設者のデイブ・トーマスが愛娘のウェンディーに、質の高い、おいしいものを食べさせたいという愛情から生まれたブランドだ。ロゴマークに描かれた赤毛で三つ編みの女の子のモデルがウェンディーで、「QUALITY is our recipe」がブランド創業時から受け継がれる哲学だ。
「もともとファーストキッチンはQSC(Quality, Service, Cleanliness)のレベルが高く、顧客を大切に考える文化が根付いている。ウェンディーズのブランドネームももちろん重要だが、実はこれこそが私たちの最大の強みだと思っている」(紫関社長)
2024年7月現在の店舗数はウェンディーズ・ファーストキッチン、ファーストキッチンをあわせて約110店舗。今後の出店計画について具体的な数字は明かせないものの、品質を重視した「ヘルシーな成長」を目指していくという。ウェンディーズの赤いロゴを目にする機会は、これからますます増えていきそうだ。