新規事業続々!ナルミヤ・インターナショナルが自社開発するアパレル以外の子供用品とは
海外市場では、アセアンなどアジアに注目
――新規事業の可能性はいろいろとあるわけですが、どのようなジャンルに、ビジネスチャンスがあると考えていますか。
國京 当社が進出するのであれば、子供服周辺のジャンル、小さなお子さんがいるファミリーのライフスタイル関連のビジネスが、成功の可能性は高いと見ています。私としては、ハードよりも、サービスのような「ソフト」のほうに関心があります。当社の顧客には、お子さんを抱えた“お母さん”が大勢いらっしゃいます。そうした子育てに忙しいお母さんたちのタイムパフォーマンス、コストパフォーマンスのアップに、貢献できるようなビジネスを考えてみたいですね。
――アパレル以外のサービス事業として、2020年に「LOVST(ラブスト)」という子供写真館事業にも参入しました。現状はいかがですか。
國京 子供写真館は現在、百貨店内などに11店舗を展開していますが、そのうち、自社競合が生じている2店舗をクローズする予定です。子供写真館事業は、子供服事業との親和性が高く、中長期的に成長が期待できるでしょう。顧客アンケートの結果、5点満点中で4.8点となるなど顧客満足度が極めて高く、競争力もあると自負しています。ただし、カメラマンの育成など、人材確保に苦心している点も否めません。今夏以降、事業の立て直しに本腰を入れて、収益化を図ろうと考えています。
――日本の子供服市場は縮小するとのことですが、貴社は、すでに中国事業など海外進出に向けた布石も打っています。見通しはいかがですか。
國京 大手総合商社とのアライアンスで、主力の自社ブランド「プティマイン」を「Tモール」という中国最大級のECサイトで販売したところ、とても好評だったので、海外事業への手ごたえを感じています(現状はコロナの影響によって撤退)。ただし、ご存じのように、中国市場は、政治的なリスクも高まったりしているので、今後はアセアンをはじめとする、ほかのアジア市場にも目を向けていきたいですね。