「儲けるためのPB」という常識を否定! なぜロヂャースの低価格PBはお客の支持を集めるのか?

ダイヤモンド・チェーンストア編集部
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PBをカテゴリーごとにブランド化

──PB開発で目標としているところはありますか。

北辰商事 PB商品
PB商品は、シリーズで統一したデザインを採用するのではなく、それぞれの商品の魅力を訴求できるパッケージにこだわっている

太田 ドイツ発のハードディスカウンターであるアルディ(Aldi)やリドル(Lidl)のPB商品を手本にしています。

多くの日本企業ではPB商品に統一のデザインを採用していますが、売場に多く並ぶと非常につまらない印象になってしまいます。一方アルディやリドルは、PB商品をカテゴリーごとにブランド化しています。そのほうがお客さまが選ぶ楽しさを感じられる売場を演出できると考えています。

──今後のPB商品開発の方向性を教えてください。

太田 PB商品のよいところは、独自商品のため競争が存在しないことです。強い商品さえ開発できれば、競合他社との不毛な価格競争に巻き込まれずに済むのが魅力です。

またNBと比べ多くの粗利益も得られるようになるため、それを原資に新規出店をはじめとしたさまざまな施策を打つことが可能になります。強いPBを持つことはそれほど重要なことであり、今後の食品小売業界で勝ち残るためのポイントだと思います。まずは早期に売上高に占めるPB比率20%をめざします。

──将来的にSPA(製造小売)企業をめざす考えはありますか。

太田 そこまでの考えはありません。それよりも「マイカイ」をさまざまな企業が扱ってくれることをめざしています。より大きなスケールメリットを発揮するべく、同じ方向性を持つ企業同士で協業し、ともに「マイカイ」を開発、販売していける環境の構築を進めていきます。またM&A(合併・買収)についても、SMを中心によい話があれば積極的に検討していきたいと考えています。

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