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景気の総括判断据え置き、企業収益判断引き上げ=6月月例経済報告

東京・渋谷で2018年10月撮影
6月18日、政府は6月の月例経済報告で景気の総括判断を据え置いた。中国経済の減速や世界的なIT(情報技術)関連需要の減速で輸出の弱さが続くものの、高水準の企業収益を背景に設備投資の増加が続いていることなどが背景。東京・渋谷で2018年10月撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 18日 ロイター] – 政府は18日、6月の月例経済報告で景気の総括判断を据え置いた。中国経済の減速や世界的なIT(情報技術)関連需要の減速で輸出の弱さが続くものの、高水準の企業収益を背景に設備投資の増加が続いていることなどが背景。総括判断の表現は2カ月連続で「輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している」とした。個別項目では企業収益の判断を小幅上方修正した。

企業収益に関しては、5月の「高い水準にあるもの、改善に足踏みがみられる」から「高い水準で底堅く推移している」に引き上げた。法人企業統計調査で1-3月期の経常利益が前年比・前期比共に1割以上改善したことを反映した。電気機械産業などは減益だが、建設業などは増益が続いていると指摘している。

他の個別項目は全て据え置いた。設備投資は、非製造業を中心に増加傾向にあることや、ソフトウエア投資が伸びているため、2カ月連続で「このところ機械投資に弱さもみられるが、緩やかな増加傾向にある」と表現した。

個人消費は消費者マインドが弱含んでいるものの、新車販売や家電販売が堅調なため、18カ月連続で「持ち直している」と表現している。エアコンは猛暑だと設置に時間がかかるため、例年より早めに売れているもようだ。インターネット販売も好調で、中国向けの化粧品・食品・ベビー用品販売なども伸びているという。

輸出は、IT関連財を中心に弱含んでおり、半導体の出荷額も弱めの見通しとなっているため、6カ月連続で「弱含んでいる」とした。

生産は、自動車などが緩やかに増加しているが、電子部品・デバイスが減少しており、2カ月連続で「このところ弱含んでいる」としている。

(竹本能文)