[ロンドン 4日 ロイター] – 世界の大手上場企業215社を対象とした調査で、気候変動への対応に関連して想定されている費用が合計1兆ドル近くに上ることが分かった。費用の大半は今後5年間に発生すると予想されている。
環境評価NPOのCDPがアップルやマイクロソフト、UBS、中国移動、ソニー、BHPなどを対象に実施した調査によると、これらの企業は気温上昇や異常気象、二酸化炭素の価格などに関連して合計9700億ドルの追加費用を見込んでいる。このうち約半分は「ほぼ確実」に発生すると予想されている。
多くの企業は一方で、脱炭素化で最悪のシナリオを回避できれば大きなチャンスもあるとみており、電気自動車(EV)需要や再生可能エネルギーへの投資など2兆1000億ドル相当の機会が生まれる可能性があると見込んでいる。
調査に回答した企業の時価総額は合わせて17兆ドル前後に上る。