モノタロウ21年12月期決算は20%の売上・営業利益増 22年の営業増益が2%にとどまる理由は
事業計画としては、大企業連携の販売管理システム事業の連携企業数、口座当たり利用拡大、同事業の売上高前年比36%増を目指す。既に本社兵庫県以外に、東京都、愛知県名古屋市で顧客の産業別に営業チームを配置するなど、21年度の成長ドライバーであった大企業向け販売管理システム事業のさらなる発展を狙う。事業者向けネット通販、大企業向け販売管理システム事業を合わせて、新規を131万(21年度は127万)獲得する予定だ。
また、同社鈴木社長は、既存顧客の利用増のために「サービスのパーソナライズ化」を手掛けると意気込む。お客の過去の注文履歴、産業セグメントから適正な商品をレコメンドし、リアルタイムでの表示に取り組む。そのことで、お客が「商品を見つける時間」の短縮を目論んでいる。
サプライチェーンを高度化する新たなITプラットフォームの①受発注管理システム(Order Management System)②商品情報管理システム(Product Information Management)も22年1月から導入する。①には配送ルート最適化機能とオペレーション負荷標準化機能が搭載されていて、22年12月期には配送関連費用売上比0.1%減(対前年比)の効果を見込む。お客が「商品を待つ時間」を短縮し、同社が負担する配送コストを低減する。②顧客の購入履歴やセグメントに合わせて適切な商品のレコメンドを可能にする管理システムだ。
ネットを主戦場に、間接資材のECというブルーオーシャンを開拓したモノタロウ。22年度も新DC建設、新ITプラットフォーム導入で、更なる成長を目指す。
「当社の競合はECサイトではなく、オフラインであるリアル店舗。コロナ禍でリモートワークが浸透し、顧客の購買行動そのものが変化する中でも。オンラインビジネスを続けてきた経験を活かしていきたい」(モノタロウ・鈴木社長)