オーシャンシステム代表取締役社長 樋口 勤
グループの事業ノウハウを互いに活用
チャレンジャーは来年以降、出店を再開
弁当と宅配事業に続き、1990年には小売事業に参入して、成長を続けるオーシャンシステム(新潟県/樋口勤社長)。食品スーパー(SM)の「チャレンジャー」を新潟県内に9店舗展開し、業務スーパーの店舗網も拡大している。チャレンジャーは新潟県外への出店も検討を始めている。同社の経営戦略について、樋口社長に話を聞いた。
聞き手/千田直哉(チェーンストアエイジ)
カウボーイとのFC契約で
小売事業に本格参入
──まず、御社の成り立ちについて教えてください。
樋口 もともとは私の父が1955年に新潟県三条市内に開業した食品販売店が始まりです。その後、長岡市内の精肉店で働いていた長兄(現取締役相談役の樋口洋平氏)が三条に戻り、主に精肉の販売を始めました。そのうち総菜も売り始めたのです。総菜をお買い上げいただいた方から、是非お弁当をつくって届けてくれないかという要望があり、63年にひぐち食品を創業し、弁当の販売を始めたことが、当社の土台になります。
──弁当の次には宅配事業をスタートさせ、その後はさらに多角化を進めています。
樋口 新たな事業展開を模索していた長兄が、夕食材料の宅配事業を始めたばかりのヨシケイ開発(静岡県/矢吹武治社長)さんを知りました。78年に次兄(前代表取締役会長の樋口毅氏)がヨシケイさんとFC(フランチャイズ)契約し、ヨシケイ新潟を設立しました。現在は宅配事業部として、新潟県、群馬県、北海道で夕食材料の宅配を行っています。
──小売事業にはいつごろ参入されたのですか。
樋口 91年3月に次兄が、北海道でディスカウントストア(DS)を展開していたカウボーイと本州では初のFC契約を結び、新潟カウボーイを設立したのが始まりです。新潟カウボーイ1号店は、新潟県燕(つばめ)市内にある現在のチャレンジャー燕三条店のある場所に出店しました。営業は土日のみでしたが、大変繁盛しました。
しかし、カウボーイとのFC契約を解除することになり、店舗名をチャレンジャーに変更しました。