2月13日にヤオコー(埼玉県)が発表した2024年3月期第3四半期決算(連結2023年4月1日~12月31日)は、営業収益が前年同期比9.2%増の4,695億円、営業利益は21.3%増の318億円と、増収・2ケタ営業増益となった。
第3四半期連結累計期間、「2割強い店づくりの実現」に向け、引き続き「価格対応」、「個店の販売力強化」、「独自の商品開発・開拓」、「生産性の向上」に取り組んだ。また、既存店の活性化策としては6店舗で大型改装を実施。ネットスーパーの展開については23店舗まで拡大した。
商品と販売については、ミールソリューションの充実に注力したほか、競争優位の実現のため製造小売業へ踏み込み、SPA型の商品開発を拡大。PB「Yes! YAOKO」に加え、新たな健康ラインの「Happiness」を昨年11月から展開している。販売では、二極化対応を継続し、価格コンシャスを強化。集客力を高めるため、単品量販を推進する「日本一企画」、地方の特産品を品揃えする「産地フェア」、直輸入商品を中心にした「イタリアフェア」などを実施した。
生産性向上の取り組みについては、自動化による業務改善やデジタルを活用したカイゼンを進め、グロッサリー商品を対象にしたAIによる需要予測に基づく自動発注システムを活用。また、昨年2月に新設した草加物流センターでは、自社倉庫管理システムや作業軽減のための順立てシャトル、GTPシャトルを新たに導入し、安定稼働を進めている。
売上総利益は9.4%増の1,144億円、営業総利益は9.0%増の1,327億円。販管費は5.6%増の1,009億円となったが、営業利益は21.3%増の318億円で着地した。
通期の連結業績については、営業収益が1.7%増の5,740億円、営業利益が0.2%増の263億円、経常利益は前期と同じ256億円、当期純利益で1.0%増の160億円を見込んだ。