ウエルシアHD、30年に売上高3兆円の長期目標 ASEANナンバーワン目指す
ウエルシアホールディングス(HD)は4月10日、2030年に売上高3兆円の達成を掲げた長期目標を明らかにした。30年のありたい姿を「地域No.1の健康ステーション」と定義、未病・予防・治療・介護のプロとして信頼される存在を目指す。
また、東南アジアでの出店を積極的に進め、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域でナンバーワンとなる目標も示した。
これに合わせて、26年2月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画も発表。23年2月期に1兆1442億円だった連結売上高は1兆5000億円、4.6%だった経常利益率は5.0%に引き上げる。
新たな中期経営計画における重点的な取り組みとして、「既存事業の進化と深化」「M&Aの推進とグループシナジーの追求」「デジタル化への対応」「海外事業の拡大」「組織・経営管理の高度化」の5つを挙げた。
既存事業については、23年2月期末で2751店だった国内店舗数を3カ年で2970店に増やすと同時に、250店を改装する。プライベートブランド商品の売上構成比は7.9%から10%に引き上げる。また、店舗によって生鮮3品と総菜を取り扱うなど、地域ニーズに合ったフォーマットの開発を進める。
海外では、23年2月期末時点でシンガポールに12店を展開しているが、マレーシアやベトナム、インドネシアにも進出。日本からの直輸入品の取り扱いを強化した日本版ドラッグストアを拡大していく。
なお、同日発表した23年2月期連結決算は、売上高が前期比11.5%増の1兆1442億円、営業利益は6.1%増の456億円、純利益は2.2%増の270億円だった。期中にコクミン(大阪市)とフレンチ(同)、ふく薬品(那覇市)を子会社化したことで、売上高は会社計画を上回ったが、コクミンの子会社化に伴う費用や水道光熱費の増加などで、営業利益は計画を13億円余り下回った。