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Jフロント、21年度に営業利益560億円の中期計画、不動産事業など強化

 J.フロントリテイリングは4月10日、2021年度(22年2月期)を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画を発表した。同社は17年度から国際会計基準に移行するが、16年度に同基準で417億円(概算)だった連結営業利益を560億円に高め、営業利益率10%(売上収益比)、ROE(株主資本利益率)8%以上の達成を目指す。

 17年度から事業セグメントを「百貨店」「パルコ」「不動産」「クレジット金融」の4区分に変更する。営業利益の構成比は、16年度実績で百貨店事業とパルコ事業が全体の87%を占めるが、21年度には不動産事業の比率を12%、クレジット金融と新規事業などを18%にまで高め、百貨店とパルコの構成比を70%まで減らす。

 不動産事業では4月20日、松坂屋銀座店跡地に複合商業ビル「GINZA SIX」が開業、今年秋には建て替え中の松坂屋上野店南館が完成し、オフィスやシネマコンプレックスが入る複合ビルとして新装開業する。

 同時に発表した16年度の連結決算(日本基準)は、売上高が前期比4.7%減の1兆1085億円、営業利益が7.2%減の445億円だった。大丸心斎橋店本館建て替え工事に伴う売り場面積の減少や訪日外国人客の購買単価低下の影響などで、百貨店事業が減収減益となった。パルコ事業も渋谷パルコの建て替えに伴う休業や千葉パルコ閉店の影響などから、減収減益だった。