【英テスコ】 インドで小売事業展開へ認可申請、現地企業と合弁視野に
英テスコはインドでの小売事業展開へ向けて、政府に認可申請を行った。同社のアジア事業最高経営責任者(CEO)、トレバー・マスターズ氏が12月17日、明らかにした。
インドでは外資小売業については、単一ブランド商品を扱うファッション専門店やSPA(製造小売り)などは直接投資を認められているものの、複数ブランドの商品を扱うスーパーマーケットやディスカウントストアなどは参入が規制されていた。
政府はこの規制を2012年9月に緩和、外資が51%まで出資できるようにしたものの、小売市場の大半を占める零細小売店や野党の反発が強く、実際に申請を行うのは外資大手ではテスコが初めて。
テスコは2008年から現地財閥大手タタ・グループのトレント・ハイパーマーケットに商品供給を行うほか、フランチャイズ契約を結んで店舗運営ノウハウを提供しており、今回の申請が認められた場合、トレント・ハイパーマーケットと共同で事業展開する方針。
ロイターなどの報道によれば、トレント社に50%を出資する見込みで、投資額は1億1000万ドル程度となる模様。
インドでは米ウォルマートが現金卸(キャッシュ&キャリー)事業を展開しているが、今後は同社も小売事業での直接投資について許可を申請する可能性もある。
ただ、地方政府が非常に強い権限を持つインドでは、仮に中央政府が認めても地方政府が出店を制限する可能性もある。