【米ニーマンマーカス】 米投資会社とカナダの年金運用機関が買収
米投資会社のアレス・マネジメントとカナダの年金運用機関であるカナダ年金計画投資委員会(CPPIB)は9月9日、米高級百貨店のニーマン・マーカス(テキサス州ダラス)を買収することで、ニーマン・マーカスの株式の約98%を保有する米投資会社のTPGキャピタルおよびウォーバーグ・ピンカスと合意した。
買収額は60億ドル。TPGとウォーバーグ・ピンカスは2005年に債務を含めて51億ドルでニーマン・マーカスを買収、株式を非公開化した。
ニーマン・マーカスは全米に約40店舗の高級百貨店を展開するほか、セレクトショップのバーグドルフ・グッドマン、専門店のラスト・コールを運営している。2013年7月期第3四半期累計(12年8月~13年4月)での売上高は前年同期比5.7%増の35億3000万ドル(約3500億円)、既存店売上高は4.8%増、営業利益は6.5%増の4億250万ドル(約400億円)と業績は堅調。
今年6月には新規株式公開(IPO)を申請、最大1億ドルを調達し、ラスト・コールの出店拡大やインターネット通販の強化に資金を充てる予定だったが、ファンド間での売買が決まったことで、IPOの計画は見送られることになる。