【英テスコ】不況下でも2ケタ増益、米国事業は200億円超の赤字

2009/07/08 00:45
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 英最大手スーパーのテスコが発表した2009年2月期の業績は、欧米諸国が深刻な不況に陥っているなかでも営業利益は前期比10.9%増の30億9000万ポンド(約4635億円)を確保した。売上高は13.5%増の594億ポンド(約8兆9000億円)だった。

 

 英国内の売上高は9.5%増の415億ポンド(約6兆2250億円)と堅調。既存店ベースでも4.3%の増収を確保し、10.7%増の23億8100万ポンド(約3571億円)の営業利益を上げた。新興国市場の伸びはさらに顕著で、アジア地域の売上高は29.4%増の75億7800万ポンド(約1兆1367億円)、営業利益は17.9%増の3億5500万ポンド(約532億円)。東欧を中心とするヨーロッパ市場(英国を除く)は売上高が29.1%増の101億2000万ポンド(約1兆5180億円)、営業利益は24.2%増の4億9600万ポンド(約744億円)だった。

 

 懸念は2007年11月に進出した米国市場。今回、初めて公表された米国地域の売上高は2億800万ポンド(約312億円)、大型物流センターなど先行投資の負担が大きく営業利益は1億4200万ポンド(約213億円)の赤字だった。当初、米国では1年以内に200店舗を出店する計画だったが、現時点では115店舗止まり。予想以上の苦戦で米国内での店舗拡張ペースを落とさざるを得ない状況だ。

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