【CCC】創業者の増田氏がMBOを実施、買い付け総額696億円
CD・DVDレンタル最大手の「TSUTAYA」をチェーン展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は2月3日、創業者の増田宗昭社長がMBO(経営陣による企業買収)を行うと発表した。増田氏はCCCの発行済み株式の約41%を保有する筆頭株主だが、株式公開買い付け(TOB)で残りの全株式を取得する。
TOBの期間は2月4日から3月22日まで。増田氏が全額出資して設立したMMホールディングスを通じて買い付けを行う。買い付け総額は696億円で、銀行借り入れで資金を調達する。
CCCは収益のほとんどをTSUTAYA事業に依存するが、インターネットの普及でCD・DVDレンタル市場は大きく変化している。米国ではTSUTAYAと同業態の最大手チェーン、ブロックバスターがインターネットを通じたレンタルやビデオ配信に市場を奪われ、昨年9月、破産保護を申請した。
CCCの連結売上高は2009年3月期が前期比7.2%減、10年3月期が14.2%減、11年3月期も5.4%減を見込んでおり、業容は縮小傾向にある。同社は上場を廃止することで、経営の自由度を高め、TSUTAYA事業の構造転換を急ぐ。