【ロス率調査】日本の万引き被害は約4799億円、ロス率は売上対比で1%
米チェックポイントシステムズがまとめた小売業の盗難被害調査によると、2010年度(2009年7月~10年6月)の日本の小売業の盗難ロスの総額は約8203億円(92億7300万米ドル、1米ドル=88.47円)で、ロス率は売上対比で1.00%となった。ロス率は前年より0.04ポイント低下した。
盗難ロスのうち最も大きいものは「顧客による盗難」(万引き)で、年間約4799億円と全体の6割近くを占める。次は「従業員の不正による盗難」で全体の2割弱となっている。ロス総額にはこのほか、サプライヤー・業者による不正や業務上の管理ミスなどを含む。
調査は米国、中国、インド、欧州など42ヵ国を対象に実施されたが、日本のロス率は全体で5番目に低い。ただ、ロスの総額は大きく、アジア太平洋地域では2番目の高さとなっている。
アジア太平洋地域において盗難被害の多い商品は、食品では粉ミルク、酒類など、美容健康関連商品ではひげそり用品、口紅類などとなっている。
42ヵ国全体の平均ロス率は1.36%で、最もロス率が高かったのはインドの2.72%、最も低かったのは台湾で0.87%だった。