【電子マネー】発行１億枚を突破、決済金額は8000億円強
「Suica（スイカ）」「Edy（エディ）」「nanaco（ナナコ）」「WAON（ワオン）」など主要８規格の電子マネーの発行枚数が１億枚を突破したことがわかった。日本銀行がまとめた調査によると、発行枚数は2009年１月に１億枚を突破、３月末時点では１億503万枚（前年比30.3％増）に達した。そのうち、携帯電話搭載型は1205万枚（27.9％増）だった。
また、電子マネーによる決済金額は2008年度（08年４月－09年３月）で8172億円と前年比45.0％増。決済件数は11億1600万件（37.8％増）で、１件あたりの決済金額も5.2％増の732円と若干増加した。
ナナコやワオンなど流通系電子マネーの決済サービスが07年春に始まったことから、07年度は「電子マネー元年」とも呼ばれたが、08年度も急速な勢いで普及が拡大したことがわかる。
一方、クレジットカードの発行枚数２億9300万枚、年間決済件数45億4700万件、決済金額34兆7700億円と比べるとまだ大きな差があり、また、電子マネーの発行残高（未使用残高）は今年３月末時点で912億円と現金通貨（硬貨と紙幣）全体の0.11％に過ぎないことから、日銀では「決済システム全体に大きな影響を与えるには至っていない」としている。