コロナ禍でなぜホームセンターは他業態よりも売上を伸ばすことができたのか?

高浦佑介 (ダイヤモンド・ホームセンター編集長)
取材協力:高島 勝秀(三井物産戦略研究所 産業情報部産業調査室 シニアエコノミスト)
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食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンター(HC)といった業態の小売企業はコロナ特需で2月以降売上高を伸ばしているところが多い。なかでも、HCの伸びが著しい。なぜHCは売上を伸ばすことができたのか。カテゴリー別売上高からその要因を探る。

HC
HC企業の多くはコロナ禍で売上を伸ばしている

日米で伸長する
HCの業績

 日本のHC業態について、ポストコロナ期に向けた期待値が高まってきている。4月の政府による緊急事態宣言発令に先立って、東京都は休業を要請する商業施設の候補にHCも挙げていたが、最終的には食品スーパーやドラッグストアと同様に、生活必需品を販売する業態であり休業要請はしないとの判断を下した。米国でも同様の認識でHCは営業継続が認められ、実際に最大手The Home Depot24月期の既存店売上⾼は前年比6.4%増、Lowe’sは同11.2%増と生活必需品を中心に売上を伸ばし、期待通りに危機下の消費者ニーズに応えた形となっている。

 国内のHC2月から3月にかけて、マスクやトイレットペーパー等の家庭用品・日用品の売上が大きく伸びた。消費税率引き上げ以降、前年比ベースで4カ月連続のマイナスが続くなかで、コロナ禍の特需が業績を押し上げた形であるが、緊急時の生活必需品のニーズに対応したという意味合いも大きい。

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記事執筆者

高浦佑介 / ダイヤモンド・ホームセンター編集長

2010年東京大学文学部卒業、12年同大学院修士課程(社会心理学)修了。14年ダイヤモンド・リテイルメディア入社。『ダイヤモンド・チェーンストア』誌の編集・記者を経て、19年4月よりダイヤモンド・ホームセンター誌編集長。ホームセンター業界のトレンドに精通しており、TV・ラジオなど数々のメディアに出演するほか、ダイヤモンド・リテイルメディアYoutubeでも業界解説動画を配信している。

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