営業利益率20%超!驚異の飲食チェーン「コメダ珈琲店」の本店を訪ねる

2024/04/29 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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数多くある名古屋発祥のチェーン店の中で、近年急速に知名度を上げているのが「コメダ珈琲店」だ。かつてローカルな存在だったが、県外へ進出して以降はあれよあれよという間に47都道府県を制覇した印象だ。コロナ禍を経ても業績は好調でビジネスモデルへの注目度も高い。今回はその本店を訪れ、人気の理由を探るという話である。

名古屋市にあるコメダ珈琲店本店へ

高級住宅街を歩き、現地へ向かう

 コメダ珈琲店は、創業者の加藤太郎氏が1968年、名古屋市内に小さなコーヒーショップを開いたのが起こり。現在、事業展開するコメダホールディングスの公式Webサイトには、77年に現在まで続く「シロノワール」を販売したとあり、比較的早期に人気メニューを開発していたことがわかる。

 90年代初頭からフランチャイズ(FC)展開を開始、2001年にはFC本部機能を拡充して店舗網拡大にアクセルを踏み込む。03年、関東地区初の店舗として神奈川県横浜市青葉区に「横浜江田店」、さらに06年11月には関西地区初の店舗として奈良県奈良市に「奈良中央店」をオープンする。関西へ進出するにあたって、大阪や神戸ではなく、奈良を選ぶというのもコメダ珈琲店らしい。

 私が初めて存在を知ったのは05年頃。愛知県出身の知人と名古屋市内をドライブ中、連れて行ってもらったのがコメダ珈琲店だった。何を注文するか迷っていたところ知人は前述のシロノワールを教えてくれた。

 温かいデニッシュの上に冷たいアイスクリーム。不思議な組み合わせが新鮮で、実際に食べると何ともいえないおいしさに感動した記憶がある。

 以来、20年近くの時が流れた現在、「名古屋のコメダ珈琲店」は全国47都道府県に広がり、すでにナショナルチェーンに成長している。個人的には、あれよあれよという間に広がった印象である。23年2月現在の店舗数は968。今回は、その本店を訪れるという話だ。

 最寄駅の名古屋市営地下鉄鶴舞線「いりなか」駅で下車、歩き始めた。目的地へと向かったのだが、驚いたのは、スマホの地図サイトが示したのは高級住宅街を通るコースだったこと。1軒あたりの区画が広く、庭木も丁寧に手入れされている。自動車はいずれも高級車。調べると同エリアには、愛知県に本社がある世界的メーカーの現会長の自宅もあると知り、納得した次第である。

名古屋市営地下鉄鶴舞線「いりなか」駅で下車、歩き始めた
高級住宅街を通り、現地へ向かう。どの家も1軒あたりの区画が広く、庭木も丁寧に手入れされていた

 歩き始めて10数分、高級住宅街を過ぎ、高低差のある道を抜けたところで、ようやくコメダ珈琲店本店が見えてきた。

高級住宅街を過ぎ、高低差のある道を抜けたところで、コメダ珈琲店本店が見えてきた

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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