まもなく最新決算が発表! 改めて確認しておきたい、GMS売上ランキング2022年

2023/03/31 05:55
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ここでは総合スーパー(GMS)の2022年(決算期は2022年2月期と6月期)の売上高ランキング(単体ベース)に合わせ、GMSの動きについて解説していきたい。2023年2月期決算発表直前ということもあり、ぜひともおさらいしておきたいところだ。なお収益認識基準会計導入により前期の数字が単純比較しにくくなっていることに注意してほしい。

イトーヨーカ堂の道内売上高は、3極体制を形成するイオン北海道、アークス、コープさっぽろから大きく引き離されている。セブン&アイ・ホールディングスと提携関係にある三井物産も道内の食品卸事業では今ひとつ存在感を示せていない(写真は札幌市西区のイトーヨーカドー琴似店)

構造改革に成果あり?

 ともに構造改革を進めるイオンリテール(千葉県)とイトーヨーカ堂(東京都)。食品売場を核に、専門性を高めた衣料品、住居用品、化粧品・医薬品などの売場を商圏特性に合わせて組み合わせた「イオンスタイル」として新規出店を進めるイオンリテールは、23年2月期は、過去2年間の構造改革と固定費圧縮が奏功し、第3四半期累計で前年同期から146億円の営業利益の改善を達成している(ただし営業損失136億円)。

 一方、23年2月期の通期予想では10億円の営業利益を見込むイトーヨーカ堂は、第3四半期累計の営業利益は56億円の赤字で、前年同期からは31億円悪化した。ただし、構造改革を実施した店舗では、既存店売上2.2%増、客数3.5%増と、一定の効果が出ている。

 既存店の改装、不採算店のドン・キホーテUNYへの業態転換(別会社UDリテールで運営)などにより、収益改善を進めるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都:以下、PPIH)傘下のユニー(愛知県)は、22年6月期売上高は同4.1%減の4726億円、営業利益同11.9%減の減収減益だったが、ドンキ流の改革により、営業利益を出せる体質になってきた。23年6月期についても、第2四半期時点で売上高は同2.4%減の2394億円だが、営業利益は同18.7%増の142億円となっている。

 ユニーが運営していた「アピタ」「ピアゴ」を転換した「ドン・キホーテUNY」「MEGAドン・キホーテUNY」の運営を担うUDリテール(神奈川県)の22年6月期は売上高2103億円(14.1%増)、営業利益は1.7倍の37億円だった。

 GMS3番手の規模を誇るイズミ(広島県)は「GMSの再生・進化」を事業戦略の柱に据えているが、23年2月期第3四半期は、粗利率の改善があったものの、経費増で増収減益(ただし23年2月期より収益認識基準会計適用のため参考)となった。

 それに対し、イオン系GMSのイオン北海道(北海道)、イオン九州(福岡県)は、23年2月期第3四半期時点ではともに前期比で大幅な増益となっている。

 イオン北海道は食品分野での北海道シェアナンバーワンの獲得をめざし、21年8月に自社初となるプロセスセンターを併設したイオン石狩PCを稼働。イオン九州は22年9月、同じイオングループのドラッグストアチェーン、ウエルシアホールディングスとともに合弁会社「イオンウエルシア九州」を設立、フード&ドラッグの新しい業態開発に向け動き出している。

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