25年7月15日号 青果部門新局面

食品スーパー(SM)の青果部門がかつてない逆風にさらされています。異常気象により、生産地では生育不良が起き、農産物相場の高騰が長期化。価格の上昇が消費者の生活防衛意識を高め、野菜の購買量は減少傾向にあります。

こうした外部環境の急激な変化により、小売の現場では計画的な商品政策(MD)や販促の策定が難しくなっています。こうした状況下でも青果部門が成長を続けていくためには、安定的な供給網を自ら構築しつつ、価格に頼ることなく選ばれる商品・売場をいかにつくっていくかがカギになります。

各社の最新の取り組みを取材し、青果部門の今とこれからを考察しました。

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編集後記

 特定の部門にフォーカスした特集は毎年企画していますが、青果は意外にも久しぶり。奇しくも、2015年7月15日号の特集「青果を上げろ」以来ですから、本当にちょうど10年ぶりです。
 しかしこの10年間、青果を取り巻く環境は激変しました。気候変動による供給の不安定化とそれに伴う相場の乱高下、生産者の高齢化、そもそもの消費者の「野菜離れ」……。どれも10年前から顕在化していた問題ではありますが、“キャベツ1玉1000円”に代表される昨冬~春の大高騰が与えたインパクトは大きすぎました。
 特集内で取り上げたように、大きな潮流の1つは小売が川上にさかのぼって供給網を立て直すという動き。「売り手」に徹していては、青果部門はもう維持できないのでは……。そんな危機感も共有したい特集です。

 (雪元)

 3年前に初めて青森県を訪れてから無性に惹かれ、縁もゆかりもない土地ながら毎年足を運んでいます。必ず食べるのが「イギリストースト」と「菜の花ドーナツ」。前者は食パン2枚を重ねたシンプルなパンですが、一口食べるとやみつきになります。
 後者は横浜町の道の駅よこはま「菜の花プラザ」でしか買えません。菜花が練り込まれた黄緑の生地に、横浜町産100%の食用菜種油で揚げた軽い食感が特徴で、食べ始めると止まりません。2つとも県外では入手が難しく、死期が迫った時には必ず食べたい、希少な青森の名品です。

 (北野)

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