西友 DX推進のために米ウォルマートが導入するテクノロジーを採用
AI搭載の無線LANを導入しIT変革を目指す
AI搭載の無線LANをクラウドで管理し運用コスト削減
小売業のDXを推進し競争力を高めるためには、ネットワークへのアクセス環境を改善することが重要だ。多くの企業、工場や店舗などの事業所で無線LANを設置しているが、オペーレーション業務の安定性を確保するうえでIoTやDX推進に十分なシステム構成となっているかを見直すことも必要だろう。ネットワークが機能しなければ、DXの実現は難しい。
全国に300以上の店舗を展開する西友はこのほど、既存の無線LANシステムの更新にあたりジュニパーネットワークスのAI搭載の無線LAN「Juniper Mist」を採用した。同社の店舗や配送センター、オフィスで働く人は約3万4000人という。それぞれに同じアクセス環境を提供しなければならない。西友では従来、各現場に約5000台のアクセスポイントを設置し、オンプレミスのコントローラーで制御・管理していた。複数のコントローラーや膨大なアクセスポイントの管理・運用コストは膨大。しかも今後のデジタル化の進展にも対応する必要がある。運用コストや発展性を考慮して「Mist」を導入した。
ネットワークアクセス環境を革新しDX推進につなげる
「Mist」はAI搭載のクラウド管理型無線LANシステム。親会社の米ウォルマートでも導入しグローバルのシステム構成に対応した形になる。クラウドでネットワークの管理を可能とすることで、それまで活用してきたコントローラーがまず不要になる。クラウド上の管理ツールにより各地点のトラフィックや故障の状況もすぐに把握できスピーディに対策を講じられる。システムの設定や更新なども一斉に実施でき、運用・管理を一元化できることでのコスト削減効果は大きい。
事業所や店舗など拠点の数が多いケースでは、新規の事業所の開設やフロアの増床、レイアウト変更なども頻繁に行われるだろう。新たにアクセスポイントを増設したり移設したりする場合でも、設定や運用負荷に合わせたシステムの更新を自動化でき、管理側はいちいち現場に出向く必要がなくなる。
西友では将来的に「Mist」に搭載されるAI機能により、障害対応を自動化することも考えているという。想定される故障をAIが分析することで、大きな障害となる前に容易に対応できるようになる。
また、既存の有線LAN環境を統合する機能も「Mist」は備えている。有線LANをすべてAI搭載の無線LANに置き換えたり、有線LANの管理だけ別システムを設定したりする必要がなくなる。すべてクラウドで一元管理することで、企業全体のネットワーク環境の運用効率化が期待できる。
今回の特別レポートでは、西友がDX戦略を推進するために米ウォルマートが採用するテクノロジーを活用したITインフラの整備、ネットワーク環境の課題を解決した取り組み事例を公開している。
資料提供企業:ジュニパーネットワークス株式会社