「2000円オフ」でも心が動かない!? 生活者の視点で「クーポン」を考えてみた

島袋 孝一 (株式会社Preferred Networks マーケティング)
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”脳内の一丁目一番地”を占めるクーポンとは?

 ここでもう1つ質問です。皆さんのお手元にはいま、どんなブランド・店舗のクーポンがありますか? そしてそれはどこに、どのような形状で存在しているでしょうか?

 お財布に入っている
 紙幣と同じくらいの大きさの紙製のクーポン券
 折込チラシの片隅から自分で切り取った割引券
 購買に応じてポイントやスタンプが貯まるカード
 郵送されて来た上質紙のクーポン(財布には入らないサイズ)
 購入レシートの末端に記載された次回購入時に適用されるクーポン
 スマホアプリ
 アプリからプッシュ通知でお知らせがきたクーポン
 メルマガで告知されてきたクーポン
 LINE公式アカウントから送られたクーポン
 飲食店検索サイトで予約した時に発行されたクーポン
 決済・ポイントアプリ内クーポン
 宅配ピザ・寿司のチラシに書いてあるキャンペーンクーポンコード
 新興宅配サービスのめっちゃお得に見えるクーポン(初回2,500円以上利用で2,000円オフ…など)
 「○○を見ました」など、テレビ番組等で紹介された店舗でサービスが受けれる「合言葉」的なキーワード

 と、ざっと思いつく状況や形状を挙げてみましたが、もっとあると思います。そして、自社でやっているのはどのタイプだろう? と思い巡らせてみたり、自社ではやっていないけど、やってみたらどうだろうか? などと想像してみたりしてください。

 同時に、「どんなクーポンをお手元に今持っていますか?」と聞かれたときに、自分がいちばん初めに想起した(自社以外の)クーポンは、どこの企業のどんなクーポンだったでしょうか?あなたの”脳内の一丁目一番地”を占有していたブランド・店舗・サービスは、なんだったでしょうか? 同様の質問を家族や友人知人、同僚にしてみてもおもしろいかもしれません。

 この質問であえて「お手元に」と聞いたのも、”脳内の一丁目一番地”だけでなく、”物理的な一丁目一番地”(=スマホの面)を取りに行けているか? を問いかける意図もあります。ことクーポンについては、スマホ内に存在しない=脳内に存在しない、という時代に入っているかもしれません。

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記事執筆者

島袋 孝一 / 株式会社Preferred Networks マーケティング

2004年パルコ入社。店舗リーシング・宣伝・オムニチャネルを担当。2016年総合飲料メーカーキリン入社。グループ横断デジタルマーケティングを担当。2019年1月ヤプリ入社。未上場期〜コロナ禍のマーケティングを牽引。2022年1月より株式会社Preferred Networksに参画。

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