ヴィンクス RTJ2024で小売向けDXコンセプト製品を出展 クローズドイベントも盛況
注目の小売業が登壇する「VINXニューリテールデイズ」を開催
ヴィンクスはリテールテックJAPAN2024と並行して、クローズドイベント「VINXニューリテールデイズ」(以下、NRD2024)を東京ビッグサイト近隣の有明セントラルタワーホール&カンファレンスで開催した。クローズドイベントは昨年よりリテールテックJAPANと並行して開催しており、今回で2度目の開催となる。今年から「ニューリテールデイズ」と名付けられ、昨年よりその規模・内容を拡大し実施された。
取材日はNRD2024のユーザー会開催日ということで、注目を集める小売業3社、ヴィンクス側から2件の講演が行われ、講演会後にはユーザー同士の交流会も設定されており、多くの流通小売業出席者で賑わっていた。NRD2024は招待制で実施されており、クローズドイベントと呼ぶように一般にはその開催も公表されていない。講演内容は参加者以外非公開とされており、資料も非配布で運営されている。参加者が本当に聞きたいことを得られる貴重な機会として、講演企業側にも配慮しているようだ。ユーザー会実施日以外は展示会となっており、リテールテックJAPAN会場では展示しきれなかった製品・サービスの次世代コンセプトなどを展示、同社のパートナー企業も出展してヴィンクス製品・サービスとのコラボ展開を訴求していた。
講演会は以下のプログラムで実施された。
1.「食品SM 基幹システム統合に関する取り組み」 |
2.「POSシステム刷新~店舗DXに向けて~」 |
3.「Green Beans運営におけるイオンネクストの取り組み」
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非公開イベントということで各社の講演内容の詳細は避けるが、流通小売業のITでそれぞれ中核となるMDシステムとPOSシステム、全く新しいアプローチで挑戦する次世代ネットスーパーという3テーマで、高名な3社が自社事例を時に生々しく、時に本音を交えながら講演・紹介していた。日頃は互いにライバル視する流通小売業各社がひしめくなか、各社の取組みを各社の視点で互いに共有すること、NRD2024が盛況となる理由の一端をうかがい知ることができる内容であった。講演会後のユーザー交流も盛況であったことを追記しておきたい。
4.「大規模言語モデルが変えたアプリケーションの未来」 |
5.「OMO実現へのEC刷新~システムベンダーから見た失敗しないためのポイント~」 |
ヴィンクスからはエンベデッドスペシャリストの能登氏が、AIとくにChatGPTに代表される大規模言語モデルの活用、これを小売業向けにブラッシュアップしたDMS(Document Management System)について講演した。ヴィンクスではChatGPTを使ったDMSを現在2社に実験導入している。DMSを導入することで、マニュアルの作成や問合せへの返答を効率化したり、スマホ決済アプリに組み込むことで、セルフスキャン時にその商品を使ったレシピをレコメンドしたりする機能を搭載できる。また、高度な知識を必要とするBIツールの活用も、必要なことを入力するだけで目的とするデータが表示されるという機能も実現できると言う。
ヴィンクスグループの株式会社Ui2川嶋氏は、OMO実現に向けたシステム構築成功のポイントを、EC構築を主事業とするベンダーである同社の視点で具体的な事例をもとに講演した。OMOというバズワードにいたずらに踊らされるのではなく、段階的にチャレンジすることがポイントで、お客様にもたいへん好評をいただいたと言う。
機会があれば参加したいニューリテールデイズ
リテールテックJAPANの期間中に、ヴィンクスは毎回クローズドセミナーを開催している。流通小売業自身の視点で話されるDXへの取り組みなど、ここでしか聞けない事例も盛りだくさんなイベントだ。次回も更に充実した内容で開催するとのことなので、是非会場へ足を運び、流通小売業のデジタル活用のトレンドを把握してもらいたい。ヴィンクスでは、消費者の購買行動の変化や慢性的な人手不足、現場の業務効率化など、流通小売業界が抱える課題の解決を図る先進ソリューションの提供に今後も力を入れていく方針だ。
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