ヴィンクス RTJ2024で小売向けDXコンセプト製品を出展 クローズドイベントも盛況

2024/04/17 09:00
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VINX ブース全体

流通小売業向けDXコンセプト製品を多数展示

 312日より4日間、東京ビッグサイトで開催されたリテールテックJAPAN2024で、ヴィンクスは多くの流通小売業向けDXコンセプト製品(参考出品)を出展した。従来の枠組み・制約を破る近未来のPOSアーキテクチャを採用した「マルチプラットフォームPOS」をはじめ、POS自体に組み込まれたChatGPTによる店舗支援システム、リアルタイムで高度な分析を可能にする生成AI搭載クラウドPOSデータ分析といった近い将来の店舗DXコンセプト製品群だ。

 ヴィンクスは数年先の近未来コンセプトだけではなく、すぐにでも店舗で活用可能なDX製品も出展している。手のひらを使った生体認証決済を搭載したPOSやカート搭載型POS「SkipCart®」、海外出店を支援するグローバルPOS・OMOソリューション製品、多くの小売業への導入実績を誇るRPA導入サービスなどだ。

数年先の店舗DXを提案するコンセプト展示製品群

 従来のPOSは、Windowsをはじめとして予め決められたOSでしか動かない。しかし、最近の店舗のDX化や顧客接点の多様化など小売業のデジタル化の進展に伴い、マルチなデバイスの利用へのニーズが高まっている。「マルチプラットフォームPOS」は、3つのフリー(①デバイスフリー×②OSフリー×③クラウドフリー)を特徴とし、①デバイスフリー=POSの形態(セルフ、スマホ、タブレット、カート型、通常レジ)を選ばず、②OSフリー=多様なOSで稼働し、③クラウドフリー=POSの後方システムとして様々なクラウドを自由に選択できる近未来のPOSだ。

 流通小売業の決済の現場では、顧客体験の向上や従業員の業務効率化を目的として、セルフレジやスマホレジ、カート搭載型のPOSなど様々な形態のレジが登場している。POSデータの利用は単に売上集計だけではなく、商品発注、在庫管理、マーケティング分析といったシステムと連携し、クラウドサービスとの連携も普及してきた。市場によっては、タブレットやスマホといったモバイル端末を使用するPOSの台頭で、OSAndroidが用いられたりChrome POSが発表されたりなど、POSプラットフォームにも多様化が進んでいる。そうした状況を背景に、ヴィンクスではマルチプラットフォームに対応したPOSを提案している。

 「マルチプラットフォームPOS」は従来の制約に縛らず、自由にハードウェアを選択できることで調達コストを低減でき、新店やイベント出店などでも容易にPOS設置が可能となり、店舗スタッフは普段から使いなれているスマホライクな操作で利用できることができるといったメリットがある。消費者側のスマホにアプリをインストールしたBYODさえも視野に入れることができるだろう。

VINX マルチPOS
デバイス、OS、クラウドを自由に選べる「マルチプラットフォームPOS」

 OSフリーなので、決まったOSに統一する必要もない。多店舗展開する企業の場合、更新の際には一斉に入れ替えることが必要になりデバイスの数の手当てや更新作業など投資も大きくなる。「マルチプラットフォームPOS」は、異なるOSでも使用可能なので、更新時期のずれや投資計画などに基づいて段階的に入れ替えることも可能になる。

 会場ではさまざまクラウドサービスに対応した購買分析について、「マルチプラットフォームPOS」によるデモンストレーションが行われていた。マルチクラウド上の購買分析では生成AIを導入しているのがポイントで、データをグラフなどで表示しながら自然な言葉で質問することが可能だ。単純に「売れているものは何?売れていないものは何?」といった質問に対して、日別の購買データなどから即座にAIがダッシュボードの中のデータを抜き出して回答し表示する。直感的な購買分析をスピーディに行うことが可能というわけだ。

POSデータ分析のデモの実施
生成AIを活用したPOSデータ分析のデモ

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