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意外な社風に経営陣、強みと弱み・・・取引先が明かす「クスリのアオキ」の実像とは

アオキ大

ドラッグストア(DgS)だけでなく、国内小売業界で大きく注目される企業でありながら、ベールに包まれている部分も多いクスリのアオキ。メディアの取材に応えることは定例の決算説明会を除けばほとんどなく、実像をつかむことは難しい企業である。そこで本誌では、クスリのアオキを担当する大手メーカーの営業関係者に取材を依頼。日々の商談などで感じる同社の社風や印象について語ってもらった。※本稿はヒアリングした内容をもとに誌上座談会のかたちで構成した

●座談会参加メンバー
Aさん:医薬品メーカー営業職(北陸エリア担当)
Bさん:食品メーカー営業職(北陸エリア担当)

メーカーから見たアオキの強さとは?

──まずは、メーカーの視点から見て、クスリのアオキの強さをどのような部分に見いだしていますか。

Aさん 私は大きく3点あると考えています。1つは、年間100店舗規模の新規出店を行うという圧倒的な出店スピード。もう1つは調剤併設率の高さと、それをさらに引き上げようとする積極的な姿勢ですね。すでに調剤の併設率は50%を超えていますが、それが(中期経営計画の目標どおり)70%まで伸びたとしたら、業界随一の調剤チェーンが構築されます。

 そして最後に食品の品揃えです。DgSの商材に加えて、一部店舗では生鮮を含む食品を豊富に扱うというフォーマットの競争力はやはり高いですね。

石川県白山市にあるクスリのアオキの本社

Bさん 私も同じような見方です。とかく食品の拡大戦略に目が行きがちですが、調剤併設率の高さは注目すべきですよね。現状の50%超という併設率でも、すでに業界3位にあたります。“食品強化”一辺倒ではなく、調剤・医薬品、ノンフード(日用品・生活用品)、食品の3つのカテゴリーを深掘りしている点は大きな武器になっていると思います。

 もう1つ強さを感じるのは、会員カード「Aoca(アオカ)」を活用した施策です。会員向けのキャンペーンも豊富で、専用アプリを用いた決済サービスなども用意されていて使い勝手がよい。それによって多くのカード会員を抱え込み、ID-POSデータに紐づけたデータマーケティングも行っています。それをベースにしているかはわかりませんが、ここ最近はエリアごとに品揃えや販促施策を変更しているようですね。

──日頃の商談ではどのような提案を求められるのでしょうか。

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