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サミットが仕掛けて大人気に!青果売場のインストアサラダはいかにして人気商品となったのか?

シリーズ 深掘りすれば見えてくる!サラダ~野菜不足解消の救世主~

サラダといえば、生野菜を盛り合わせた野菜サラダもあれば、ポテトサラダやマカロニサラダなど総菜売場ではお馴染みの味もある。また、シーザーサラダやコブサラダといった海外から流入したメニューもあり、そのバリエーションは数え切れない。最近では副菜ではなく、主菜として提供する専門店も登場してきている。そこで今回は、多面体の魅力をもち、近年話題の「サラダ」にスポットを当てる。 

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「新MD」という考え方に基づいた店づくりを進めているサミットでは、その一環として青果売場に「フレッシュサラダ&カットフルーツコーナー」を設けている。店内で販売する食材を使ってつくられた新鮮なサラダはコスパにも優れ好評だ。同社独自の試みについて、青果部の瀬戸口栞氏に伺った。

鮮度感抜群のサラダが並ぶフレッシュサラダ&カットフルーツコーナー(サミットストア桜木町コレットマーレ店)

総菜部門とは一線を画す野菜がメーンのサラダ

青果売場で野菜をカットし、サラダを調理。ライブ感もあって人目を引く(サミットストア西永福店)

 次世代型スーパーマーケットをめざし、2011年度から「MD革新プロジェクト」をスタートさせたサミットでは、「新MD 」という考え方に基づいた店づくりを進めている。顧客のライフスタイルやニーズの変化に合わせて、デザイン、品揃え、提供方法、サービスを進化させ、時代に合わせて常にアップデートしていくというもので、その一例として青果売場の「フレッシュサラダ&カットフルーツコーナー」がある。店舗の入口に設けられており、ひときわ人目を引く。

サミット青果部 瀬戸口 栞 氏

 「新鮮な野菜をお客さまに食べてもらうことをコンセプトに、店内で販売する食材を使って、その場でサラダをつくります。使う水にもこだわって、食材や器具の洗浄・殺菌には電解水を活用。鮮度感を第一に、当日売り切りで販売しています」と話すのは、このコーナーを担当する青果部の瀬戸口栞氏だ。出店100店舗目となる成城店(東京都世田谷区)で11年10月にスタートして以来、好評を博し、新店はもちろん既存店でも続々と導入が進んでいる。青果売場のインストアサラダは、総菜売場のそれとは異なり、野菜がメーンで、旬の味を引き立てるメニューが多い。それゆえ、コロナ禍で即食商品が伸び悩むなか、好調に推移している。

 「平均158円の売価でコストパフォーマンスがよいのもありますが、人気の要因は具材の多彩さ。コロナ以降、いろいろな具材をのせたサラダのほうが伸びています。たとえ家で調理する時間があっても、いくつも素材を揃えてつくるのは手間も費用もかかりますから。実際、手の込んだサラダほど売れ行きがいいですね」(瀬戸口氏)

部門の垣根を越えて新商品を開発

(左)一番人気の「トマトのサラダ」。小は98円(税抜)、大は198円(税抜)と良心価格
(右)「3種のきのこのサラダ」。デリカテッセン・トレードショー主催者企画「お弁当・お惣菜大賞2019」のサラダ部門で最優秀賞を受賞

 現在、青果売場のインストアサラダは、常時7~9種類を揃えており、そのうち年間を通じて提供する定番の味が5種類、その他は季節やイベントなどに合わせて入れ替わり、月に一度は新商品が発売される。そのメニュー開発を担うのが瀬戸口氏だ。以前は青果市場で買い付けを担当していたことから、その経験を生かして季節の味を提案していきたいと力を込める。

 「たとえば、夏はロメインレタスが旬を迎えておいしいにもかかわらず、これまでサラダに活用されていませんでした。そこで今夏、ロメインレタスを主役にした『ロメインの彩りサラダ』を新たに提案したところ、売れ行きも上々。秋には旬のいちじくを使ったサラダも投入します。いちじくを食べたことのない若い人にも気軽に味わってもらえるように、『バルサミコ酢で食べる秋のいちじくサラダ』を開発しました」(瀬戸口氏)

 幅広い世代に好まれるサラダを開発するために、青果市場のバイヤーからの情報収集はもちろんのこと、他部門のバイヤーとも連携し、各売場の商品をチェックするようにしていると瀬戸口氏は言う。というのも、サミットでは「大総菜プロジェクト」という名のもと、部門横断政策の1つとして部門の垣根を越えた商品開発が加速しているからだ。つまり、サラダにトッピングされたエビや豆腐などはすべて売場に並んでいるもので、サラダで食べてみて気に入れば、その商品を店内で購入することができる。各部門にとっても、消費者にとってもメリットのある仕組みだ。

 「野菜は店頭に並んでいるものと産地は同じですが、規格外のものをサラダ用に仕入れています。その分、安くできるうえ、産地の農家さんにも喜ばれる。そしてフードロス削減にも一役買っています」(瀬戸口氏)