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一流ホテルから学ぶ店舗ビジネスのホスピタリティ戦略

こんにちは、成田直人です。今回は、店舗ビジネスに活かせる、一流ホテルのホスピタリティ戦略がテーマ。同業だけを見ていると視野が狭くなりがちですし、誰彼もすぐマネできます。異業界の一流企業の戦略を参考にすると、自社のビジネスに新たな気づきがあります。

martin-dm / iStock

お客が店に求めるホスピタリティは
年々高まっている!

 先日、私は仕事で沖縄に行ってきました。世界的にも有名なホテルにクライアントが宿泊予約をしてくださったのでそこでの気づきを今日は皆様にお届けしようと思います。

 一流のホテルと言えば相応のホスピタリティを期待しているのですが今回宿泊させていただいた「ハレクラニ」というホテルでは「私のすべての願い」を叶えてくれる素晴らしいホテルでした。

 私は年間出張が200日ほどありますが、うち99%はビジネスホテルに宿泊します。基本寝るだけですから何の問題もないのですが、今回ハレクラニに宿泊したところ、すぐんに「また泊まりたいなぁ・・・」という思いが自然ともたげてきたのです。

 これは店舗ビジネスでも同じことが言えます。「またこの店に行きたいなぁ・・・」と思って帰ってもらうことの重要性を示しているわけです。

 「いやいや、うちの店は高級ブランド店じゃないから・・・」と思うかもしれませんが、他人事だと思って聞き流せるようなムダな話ではないのでお付き合いください。

 

 お客さまが店舗に求めるホスピタリティは年々高まっています。店内がきれいなのは当たり前、店員の態度が感じよいのは当たり前です。

 一昔前は商品を並べていれば次から次へと売れていき、接客態度なんかより品切れを防ぐことが仕事の中心でした。それが、ライバルも増えて「差別化」しなければいけなくなって久しいですよね。

 その差別化要因の一つが「ホスピタリティ」です。

 そのホスピタリティですが、どこか高級店だけのもののように認知されているように感じていて大衆店ではあまり重宝されるキーワードではないように感じています。もうお気づきですか?まだ自分たちの業界が力を入れていないのであれば(入れているように見えても実質変わっていない)、チャンスです!

お客がホスピタリティを感じる3つの瞬間

 

 早速私がホテルで体感した「大切にされているな」と思った7つの瞬間を共有します。

1.名前で呼ぶ

 フロア内のすべての人が「成田様」と名前で呼んでくださったのにはとてもびっくりしました。おそらくインカムで共有されているからだと思いますが、ここまで徹底できるのは素晴らしいと思いました。さすがに自分の店ではできない・・・と思うことも、日常から利用してくださるお客様には「こんにちは」だけではなく「いつもありがとうございます」を添えるだけでも十分印象は変わると思います。

 

2.常に笑顔を絶やさない

 これも驚いたのですが、無表情の人がほとんどいない点です。全員の口角が上がっていてにこやかに姿勢もきれいな状態で仕事をされている姿にはプロ意識を感じました。これは心がけ一つでできることですよね。

 

3.困っていればすぐに声をかけてくれる

 どのスタッフも基本的に忙しそうにしています。しかし、常に目線は高く周りに気配りをしながら歩ている姿には感心しました。一部の店ではどこに何があるのかを聞きたくても「声のかけづらい雰囲気」を醸し出す店員さんがいたりしますよね。お客様を第一に考えた動きと、自分の業務を終わらせることを第一にした動きの差です。長期的にお客様に選ばれ続ける店は明らかですよね。ものの10秒目配せして30秒間のお手伝いの積み重ねは大きな違いが生まれるなと実感しました。

 

 今回は3つまで紹介しました。次回残りの4つを紹介しますので、どうぞお楽しみに!店舗ビジネスの生き残りの難易度は今回のコロナで高まっていますし今後高まり続けることでしょう。その中でも「わざわざ」お客様が足を運ぶというのは相応の魅力がないと難しくなります。ただ欲しい商品を購入するだけであれば店舗でななくオンラインショッピングで十分なわけですから。自分の仕事を自分で守るためにも顧客にとって魅力的な店であり続ける努力をしていきましょう。

 

なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。