ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は2024年9月、埼玉県久喜市に「ヤオコー久喜吉羽店」(以下、久喜吉羽店)をオープンした。21年10月にオープンした「ヤオコー和光丸山台店」(埼玉県和光市)以来の旗艦店には、売場づくりや商品政策(MD)にどのような変化や進化があるのか、現地を訪れて調査した。※文中の価格はすべて税抜
ミドルシニア層に特化、北エリアの旗艦店
昨今ヤオコーは、国道16号線をおおよその境に、事業エリアを南北に分けて売場づくりやMDを変化させる“南北政策”を推進している。このうち北エリアに位置する久喜吉羽店は、同エリアの旗艦店として9月6日にオープンした。売場面積は同社最大規模の約900坪を誇る。近隣型ショッピングセンターの核テナントとして店舗を構え、駐車台数も約270台を備え、車でのアクセスも良好だ。
競争環境に目を向けると、3㎞圏内に「業務スーパー久喜東店」「ビッグ・エー久喜吉羽店」「マルエツ久喜店」など、15店舗もの食品スーパー(SM)が密集する激戦区だ。
自社店舗としては、約8.4㎞西に「ヤオコー久喜菖蒲店」、約4.5㎞南に「ヤオコー新白岡店」(埼玉県白岡市)があるほか、久喜吉羽店に続いて9月25日には「ヤオコー東鷲宮店」が同じ埼玉県久喜市にオープンした。
このうち久喜吉羽店は50代以上の「ミドルシニア層」、久喜菖蒲店は64歳以下の「ミドルヤング層」、東鷲宮店は49歳以下の「ヤングファミリー層」にそれぞれ特化しており、ターゲットが異なる。旗艦店である久喜吉羽店を中心にドミナントを構築し、近隣店舗でターゲットをすみ分けることで、企業としてマーケットシェアを最大化しようとする姿勢が見られる。
さばく→盛り付けるへ、鮮魚の生産性改革
売場を詳しく見ていこう。
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