コロナ禍が明けて2年目の今夏、盆商戦を中心に総菜部門においても底堅い需要が期待できそうだ。一方で猛暑や天候不順によって販売動向は大きく変動する可能性もあり、きめ細かな発注や製造計画の策定、そして店頭での「売り方」を再考する必要も求められる。
市況分析&今夏の方向性
「売り方」を再考しよう
ダイヤモンド・チェーンストア誌2024年1月15日号の特集「食品MD大全2024」に掲載された「バイヤーアンケート」は、母数は限られているとはいえ、直近のバイイング、開発、売り方への意識の変化が垣間見られ、興味深いものがあった。
筆者がとくに気になった設問と回答を図表❶~❸にまとめたが、全体を見ると、ナショナルブランド(NB)の仕入れ品については、原価高騰下で値引きに限界もあり、「売れて儲かる商品」をいかに導入するか、を重視する声が増えている。またEDLP(エブリデー・ロープライス)化が進むなか、販促企画より店頭での「売り方」をポイントに挙げる声が増えつつある。
総菜部門においても昨今、「大容量パック」の訴求や「よりどり販売」で単価・点数アップを図ったり、「今日はコレ!」と謳って特定の商品を強く訴求したりと、重点商品を決めて売場で仕掛けるといった手法が目立ってきた。総菜は非計画購買の比率が高く、売り手から明確なメッセージを伝えることは、購買の決め手となりやすい。
その一方、各社で総菜のSPA(製造小売)化が進むなか、
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