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スーパービバホーム埼玉大井店の塗料売場改革!販売が急伸したその戦略とは?

日頃から広い売場面積を生かし、塗料売場の豊富な品揃えで差別化を図るスーパービバホーム埼玉大井店。同店では、「キシラデコール」50周年記念キャンペーンを活用するなど、活発化する塗料市場でのユーザー定着に向けた取り組みを強化している。

エンドからの情報訴求や目に付くディスプレーで注目度を高める

 スーパービバホーム埼玉大井店は、「ビバモール埼玉大井」の核店舗として営業を行う超大型ホームセンターだ。同モールには、食品スーパー、衣料、書店、靴、眼鏡、飲食などの物販店舗のほか、アミューズメント、旅行、歯科などのサービス店舗が入居。西埼玉地域最大の「住生活を中心として食・衣まで揃う総合ショッピングセンター」として、高い集客力を誇る。

スーパービバホーム埼玉大井店

 同店の塗料売場を担当しているのが、塗料・ワーク・接着担当の渡邉真代氏。3月からキシラデコール(大阪ガスケミカル)の50周年記念キャンペーンと連動する売場を展開し、大きな効果を挙げている。

 渡邉氏は「当初、通常の定番売場にスポッターや応募はがきなどを配置しているだけでしたが、あまり動きが見られなかったため、エンドの売場をキシラデコールに特化して組み直し、等身大パネルやプレゼントのTシャツをディスプレーするなど、より目に付きやすい売場に変更しました。ヒロミさんの知名度や、モニターディスプレーの効果だと思いますが、販売動向は2倍以上に伸びています」と言う。

 エンドでは、水性タイプの「水性キシラデコール エクステリア」を陳列し、水性の特長や油性と同等の性能をボードなどでアピール。来店者から質問されることが多いポイントに答える内容の情報発信を行っている。

キャンペーンを訴求する売場では、エンドで「水性キシラデコール エクステリア」を集約して展開。モニターディスプレーなどを使用して訴求する

 「ほかの売場でも日頃からQ&A形式で、よくある疑問に答える内容のオリジナルPOPやのぼりを掲示しています」(渡邉氏)。

左からスーパービバホーム埼玉大井店店次長 澤中良介氏同店塗料・ワーク・接着担当渡邉真代氏同店チームリーダー布河谷淳氏

 また同店店次長の澤中良介氏は今回のキャンペーンについて、「もともと当店では店長をはじめ、自分でもDIYを手掛けるスタッフが多く、『キシラデコール』の品質の高さについては以前から実感していました。定番のSKUは同規模店と比べても多く、日頃から力を入れているブランドです。今回本部からキャンペーンの情報があり、他店の売場も見た結果、キャンペーンに関連した売場を展開することを決めました」と説明する。

50周年キャンペーン第1回では当選100%を記録

  同店が行っている今回の催事展開は、前述したように「キシラデコール」を販売する大阪ガスケミカルが展開するプレゼントキャンペーンと連動したもの。DIYerとして知られるタレントのヒロミさんをキャンペーンキャラクターに起用し、ヒロミさんがプロデュースするブランドの「八王子リホーム」とタイアップした限定品のオリジナルカラーTシャツを、「キシラデコール」購入者に抽選でプレゼントするという内容だ。

エンド脇ではプレゼント商品のオリジナルTシャツをディスプレーしたほか、ヒロミさんの等身大パネルなどを展開する

 応募期間を2回に分けて実施しており、1回目は6月末に終了。現在第2回の応募期間を迎えており、締め切りは2021年10月31日までとなっている。

 また「キシラデコール」を購入し、塗装したDIY作品を撮影して応募してもらうフォトコンテストも実施。同社ホームページにある「みんなのDIY事例」に掲載された「健闘賞」作品については、もれなく2000円のQUOカードをプレゼントするほか、「健闘賞」に選ばれた作品の中から、ヒロミさんに審査してもらい「特別賞」を選考する。受賞者には、賞品としてヒロミさん直筆サイン入りTシャツを10人にプレゼントするなどの内容となっている。

 今回のキャンペーンでは、第1回、第2回それぞれ1500人の合計3000人と、多くの賞品数を確保したことで、第1回の応募結果では応募者全員が当たる「100%当選」が実現した。第2回目も高い当選確率が期待できそうなだけに、キャンペーン訴求をさらに強化したいところだ。

定番コーナーには塗装見本のほか、キャンペーン応募用はがきなどをディスプレー。随所でキャンペーン訴求を強化している

コロナでDIYへの参加意欲は高まる 今後につながる訴求を

 同店チームリーダーの布河谷淳氏は、「昨年のコロナ後の時期には、実演イベントなどを中止し、お客さまにはなるべく来店頻度を抑えていただくような運営を行いました。しかし、在宅時間が増えたことで塗料を含むDIY関連の販売動向は活発でした。現在はやや落ち着いてきていますが、初めて塗料に触れたユーザーが、ペイントの効果や楽しさを実感できるよう、さまざまな角度からサポートしていくことが重要だと思います。今後の需要につながるような取り組みを考えていきたいと思います」と言う。

使用シーンをイメージしてもらい、DIYを行う動機の喚起につなげる「DIYコーナー」。手づくりした家具見本や、塗装済みの木材、資材、パーツなどを用意

 今後のコロナの動向次第という側面はあるが、来店して商品を手に取ったり、さまざまな体験の機会をできる限り提供していきたいという考えだ。

 このほか同店では、塗料やさまざまな資材、パーツなどをカテゴリーにとらわれずに集約した「DIYコーナー」を設置している。

 「手軽にいろんなものをつくることができる楽しみ方をお客さまに提案するコーナーです。塗料売場とも近いので、相乗効果も期待しています」(澤中店次長)。