コロナ5類移行後初めての冬~春を迎える。曜日回りでは、とくに2~3月に好与件が多いものの、価格に対する防衛志向やエルニーニョ現象による暖冬予測など、注意すべき点もある。本稿では、そうした状況下で総菜売場ではどのような対策が必要か、ヒントを提示する。
暖冬に備え「麺類の拡充」を
今夏の酷暑で、よりいっそう消費者の調理離れが進んだようだ。全国スーパーマーケット協会が発表している月次の「スーパーマーケット販売統計調査」では、7~9月の3カ月連続で総菜部門の売上が畜産部門を超えた(表❶)。生鮮各部門にも総菜商品があることも考慮すると、実際は総菜系商品の売上高構成比は15%前後に上っているのではないか。この先も「スーパーエルニーニョ」の影響が確実といわれており、暖冬を想定した商品政策(MD)の策定が必要だ。
東京の月別気温の変化を、40年前(1983年)、20年前(2003年)と比較して見てみると、23年は3月、7~9月の気温上昇が目立つ。よく聞かれる「2シーズン化、春・秋の短縮」が進んでいるようだ(表❷)。
さらに、前回エルニーニョ現象の影響があった15~16年の11~3月の気温を見てみると、22年~23年の11~3月の気温とさほど変わらない(表❸)。ちなみに23年3月は東京で最高気温が20℃を超えた日は9日もあった。今年がこれよりも暖冬になるとすれば、2月時点でも最高気温20℃を想定した品揃えの準備が必要だ。
たとえば、ここ数年急成長している調理麺メニューは、
・・・この記事は有料会員向けです。続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。