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グミ市場、形や色、食感のラインアップが充実 コロナ前超える需要拡大が続く

2020年は新型コロナウイルスの影響を受けたグミ市場だが、家庭内での喫食シーンが広がり、21年夏頃からコロナ前の19年を超える状況だ。フレーバーだけでなくソフト系からハード系まで食感でもラインアップが広がっており、新たな需要を取り込んでいる。

21年は需要が回復、6月~12月は2ケタ増

 オフィスや外出時のオンタイム需要が大きく落ち込み、20年のグミ市場は前年割れとなったが、家庭での喫食シーンの拡大で21年夏頃から回復傾向にある。インテージSRI+データの21年1月~12月のグミ市場は対前年比11.3%増と好調に推移。月別に見ると1月~5月はほぼ前年並みの推移で、6月は同12.2%増、7月は同13.6%増と12月まで2ケタ増と大きく伸長している。

フレーバーだけでなくソフト系からハード系まで食感でもラインアップが広がっており、新たな需要を取り込んでいる(i-stock/Liudmila Chernetska)

 グミはそのおいしさに加え、食感でも支持されている。ゼラチンやペクチン、寒天などを原料にしたグミは、色や形、弾力など自由にコントロールできるのが魅力。フルーツフレーバーから飲料フレーバーのほか、ソフト系やハード系など、食感を訴求したグミが増えている。

 明治では、グミの噛み応えを6段階に分けた「食感チャート」をパッケージで訴求。噛み応えを比較しやすい数値にすることで、自分の好みの噛み応えが選びやすくなっている。

 果汁100の濃厚なフルーツ感が幅広い世代から支持されているのが、明治の「果汁グミ」。ぶどうや温州みかんなどの定番フレーバーに加え、期間限定で季節のフルーツを使ったフレーバーを展開し、売場を盛り上げている。

 おやつとしてだけでなく、美容や健康、ダイエットにもグミを活用する人が増えており、コラーゲンやビタミンCを配合した商品のほか、低糖質グミも登場している。従来品の糖類を30%カットした「果汁グミ糖類30%オフ」や、糖質30%オフのUHA味覚糖の「ググッタ グレープ」など。糖質を気にする人に最適だ。

 また、長引くマスク生活の影響で、口の中の不快感を軽減する明治「お口のミカタグミ」も発売されている。リフレッシュしたい時にぴったりだ。

 新食感がSNSなどで話題となっているのが、カンロの「マロッシュ」。食べているうちにマシュマロになる不思議な食感が特徴で、噛むともっちりとした弾力が楽しめる。

弾力食感が魅力、ハード系グミがトレンド

 グミではハード系食感がトレンドで、明治の「コーラアップ」、ソーダレモネード味の爽やかな「レモンアップ」、見た目も味も梅干し味「梅干しアップ」、カンロの波形の形状でハード食感の「カンデミーナグミ」、カバヤ食品のクセになる弾力食感の大粒グミ「タフグミ」などが人気。ストレス解消や集中力アップなどに活用されており、男性ユーザーだけでなく女性からも支持されている。

 明治では超弾力食感を超える極弾食感の「コーラアップザハード」をラインアップ。また、UHA味覚糖は「忍者めし鋼 コーラ味」をこの春に新発売。∞(無限大)のようなWリング形で、口の中でさまざまな噛み方が楽しめる。

 グミは年齢が上がると離れる傾向にあるため、シニア層も食べたくなるような訴求を行う必要がある。フレーバー、弾力など、さまざまな商品が登場し話題となっているグミは引き続き好調が予想されている。