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実践!流通英会話20 ”人間は誰しもそうだよ”って英語で何て言う?

海外店舗を視察に行っても質問ができない。視察先の担当者とあいさつができずにモジモジしてしまう。そんなアナタに“流通英語”の基本を教えます!第20回もコーヒーブレイクの続き。ウォルマート・スーパーセンター対策として行った差別化戦略がどうして裏目に出たかが明らかになります。ここでは相手の話をより理解できるよう、短い質問を差し挟む表現を学びましょう。(これまでの全スキットはこちら

Photo by Kritchanut

今回のシーンと登場人物

やまだスーパーマーケットの山田信彦社長は、ディスカウンターとの競合対策を学ぶために、コーディネーターの大森剛と共に、ダンデライオン・マーケットを訪問した。2人は、レイノルズ取締役と共に旗艦店に到着。ストーン店長の案内で、売場を視察する。途中、コーヒーに誘われ、今までの試行錯誤の過程を聴いている最中である。

 

登場人物
山田信彦 : やまだスーパーマーケット社長
トム・レイノルズ : ダンデライオン・マーケット取締役マーケティング部長
大森剛 : コーディネーター
ケン・ストーン: ダンデライオン・マーケット旗艦店店長

難易度(各英語センテンスに表記されています)
初級 : あいさつなど基本的な言い回し
中級 : よく使うので覚えておきたい言い回し
上級 : さらに突っ込んだ会話ができる言い回し

 

今週の英会話

山田:An upscale store? By doing that, you didn’t have to directly compete with Wal-Mart, right? (中級)
アップスケールな店ですか。すると、ウォルマートと直接戦う必要がありませんね。

ストーン:Yes, that’s what we thought at first. But, things didn’t go as well as we planned.
はい、最初、私たちはそう思いました。 しかし、事態は私たちが計画したようには運びませんでした。

山田:What happened? (初級)
何が起こったのですか。

ストーン:As soon as Wal-Mart opened, people shopped there. We weren’t too worried at first because people always like to try something new.
ウォルマートが開店するとすぐ、人々はウォルマートで買物をしました。 最初、それをさほど気にしていませんでした。 人は何か新しいものを試してみるのが好きですから。

大森:Yes, that’s a human nature.
人間は誰しもそうです。

レイノルズ:However, after a few weeks, we found out that people were going back to other competitors more than to us.
しかし、数週間経ち、われわれの店よりも競合他店に より多くのお客さまが戻ったことがわかりました。

山田:What did that mean?(中級)
どういう意味ですか。

レイノルズ:Our regular customers were taken not only by Wal-Mart, but by other supermarkets as well.
当店のお客さまが、ウォルマートだけでなく、ほかのスーパーマーケットにも 奪われたのです。

解説

前回からウォルマート対策について、レイノ ルズ取締役とストーン店長から話を聴いてい ます。ウォルマートの出店に先立って、ダンデ ライオン・マーケットは、アップスケールな店 舗に改装したようです。その成果はどうだっ たのでしょう。山田社長は短い質問で、相手 から当時の状況を聴き出しています。前回同 様、キーポイントは相手の長い話の間に差し 挟む短い質問文です。前回は What did you do? が登場しましたが、今回は2つの短 い質問文が登場します。今回も山田社長の言葉に注目してください

 

このセンテンスを覚えよう!

right? : right は「正しい」という形容詞をはじめ、幅広い意味を持 つ単語です。このスキットの場合は、自分の発言の直後に、right を付 けて、「~~ですよね」と相手に同意を求めたり、自分の話に相手が付 いてきているかを確認する際に使います。

What happened? : happen は「起こる」「生じる」という意味で すので、What happened? は「何が起こったのですか」。このスキッ トのように、次に起こった事態を訊ねるときにも使いますし、たとえば 相手が怪我をしていたら、「どうしたの」ときくときにも使えます。

What did that mean? : 今までに mean を使う質問文を2つ紹介 しました。SCENE13で登場した What does~mean? とSCENE14 の What do you mean by~? です。いずれも相手が言った言葉の 意味を訊ねる質問文でした。meanは「意味する」という動詞ですの で、今回も意味を問う文章であることは間違いありません。What did that mean? は、単に単語や短いセンテンスの意味を問うのではな く、相手の発言全体の内容を問う場合に使います。相手の発言内容が わからない場合、あるいは確認したい場合に使います。

 

KEYWORD 一般的な用語

worried : 形容詞で「心配している(状態にある)」という意味です。 worried の前にbe動詞を持ってきます。通常、後には about を付け て、何について心配しているかを示します。たとえば、I’m worried about your health. というように。また、皆さんがよくご存知なの が、Don’t worry(. 心配しないで)です。こちらは動詞の worry(心 配する)です。この場合だと、先ほどの例文は I worry about your health. となります。2つの違いは、状態を示すのか、動作を示すのか の違いです。