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セブン&アイ、23年2月期の営業利益は10.9%増の4300億円を予想

セブン&アイのロゴ
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は4月7日、2023年2月期の連結営業利益が前期比10.9%増の4300億円になりそうだと発表した。写真はセブン&アイ・ホールディングスのロゴ。都内で2017年12月撮影(2022年 ロイター/Toru Hanai)

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は4月7日、2023年2月期の連結営業利益が前期比10.9%増の4300億円になりそうだと発表した。21年5月に米マラソン・ペトロリアムからコンビニエンスストア「スピードウェイ」を買収した効果で、海外コンビニ事業が大きく伸び、全体を引っ張る。

 米7-イレブンは、スピードウェイの店舗にフレッシュフードやプライベートブランド商品の導入を進め、店舗の収益力を高める。7-イレブンを中心とする海外コンビニ事業の23年2月期の営業利益は33.9%増の2140億円を見込んでおり、3.1%増の2303億円を見込む国内コンビニ事業とほぼ肩を並べる。この両事業の営業利益を単純合算すると4443億円となり、セブン&アイHDの連結営業利益の規模を上回る。

 イトーヨーカ堂は21年7月に発表した「中期経営計画2021―2025」に基づき、引き続き構造改革を進める。23年2月期には2店舗を閉鎖する予定だが、そのほか16店舗について精査中で、閉鎖店舗が増える可能性もある。人員は約300人削減する。

 ヨーカ堂の構造改革は今期で完了する計画で、首都圏および大都市圏への集中と食品を中心とするネットスーパー事業などによって成長を図る。同社とヨークベニマル、ヨークを含むスーパーストア事業の営業利益は15.5%増の217億円を予想する。ヨーカ堂の営業利益は約2.5倍の40億円、総菜子会社のライフフーズを吸収合併したヨークベニマルは29.2%増の190億円を見込む。

 セブン&アイHDが同日発表した22年2月期の連結業績は、営業収益が前期比51.7%増の8兆7497億円、営業利益が5.8%増の3876億円、純利益が17.6%増の2107億円だった。スピードウェイの買収効果で、海外コンビニ事業の営業収益が約2.3倍の5兆1943億円となったのが大幅増収の要因。

■2023年2月期のセグメント別営業利益予想