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輸入フルーツ市場、市場活性化に向け輸入企業、団体が付加価値を訴求するプロモーションを展開

フルーツコーナーでは、バナナ、パイナップル、キウイなど、国内でも消費量の多い輸入フルーツのほか、トロピカルフルーツや、ドライフルーツなど、品揃えの幅は拡大傾向にある。伸長する輸入フルーツ市場のトレンドを探る。

高値トレンドの中でも金額ベースでは堅調

 値頃感のある価格と栄養価、ヘルシーさなどで需要を伸ばしてきた輸入フルーツ。最近では、高値傾向が強まっている。

値頃感のある価格と栄養価、ヘルシーさなどで需要を伸ばしてきた輸入フルーツ。最近では、高値傾向が強まっている。(i-stock/Almaje)

 農林水産省の「農林水産物輸出入情報」によると、「果実(生鮮・乾燥)」「果実・缶びん詰(調製)」などの輸入は、数量ベースでは減少トレンドにあるが、金額べースでは安定的に推移している。最近の店頭では、機能性や希少性など、新たな付加価値訴求が強化される傾向が見られる。

 最も輸入量が多いバナナは、食物繊維やたんぱく質、ビタミンB群、葉酸、β-カロテン、ミネラルなどの栄養素がバランスよく含まれており、年間を通して供給や価格が安定していたが、22年は輸入量が前年比で4.9%減った。

 今期は、スミフルジャパンの主力ブランド「甘熟王(かんじゅくおう)」シリーズにつながる“高地栽培バナナ”の輸入開始から、満50周年を迎えた。

 高糖度・高付加価値バナナの市場を開拓したともいえるブランドで、50年で国内販売量は約10倍に成長。50周年を記念して実施した消費者アンケートでは、「甘熟王」が高地栽培バナナブランドの中で認知率・好きなブランドとしてトップとなっており、今後のプロモーションにも生かされそうだ。

 次に輸入量の多いパイナップルについては、ドールがパイナップルのおいしさと美容効果の浸透を目的として、第2回「パイナップルでプル活」キャンペーンを展開。

 期間は2023年6月1日(木)から8月31日(木)まで。ドールのパイナップルを合計250円(税込)以上購入した人に対し、カットしたパインの保存ができ、繰り返し使用できるエコなシリコン製保存容器や、プル活を応援してくれる存在でもあるドール公式キャラクター・パイニーのぬいぐるみキーホルダーを、抽選で「パイナップル」に掛けて総勢817名にプレゼントするという内容だ。

超大玉キウイが登場、プルーンの健康訴求も強化

 一方、キウイフルーツについては、ゼスプリインターナショナルジャパンが、超大玉の「ゼスプリ・サンゴールドキウイ」の販売を開始した。同商品は、例年数多く販売されているサイズに比べて、重量が約1.5倍~2倍で、日本初入荷の特大サイズ。その分、甘くておいしい果肉の量が多く、食べ応えをより感じることができ、1個あたりに含まれる栄養素の量も多くなる。

 また、カリフォルニアプルーン協会日本代表事務所では、食や健康への関心がいっそう高まり、「ウェルネス」に対する理解が深まっていることから、栄養価に優れたカリフォルニアプルーンの訴求を強化。

 そのキーワードとして「プ活はじめよう。」を掲げたキャンペーンを展開し、テレビCMや宣伝広告を投入しているほか、2023年11月末のアメリカ感謝祭の23日から、26日の「カリフォルニアプルーンの日」までの4日間をターゲットとして「ご馳走カリフォルニアプルーンメニュープロモーション」を展開する計画だ。