ディスカウント型食品スーパー(SM)を展開するオーケー(神奈川県/二宮涼太郎社長)は「高品質・Everyday Low Price(エブリデー・ロー・プライス:EDLP)」を掲げ、低価格で高品質な生鮮売場をつくっている。同社の旗艦店である「オーケーみなとみらい店」(神奈川県横浜市:以下、みなとみらい店)の精肉売場を、SMでのコンサルティング実績多数のアイダスグループの代表・鈴木國朗氏が調査した。調査日:1月7日(文中の商品価格はすべて本体価格、SKU数や価格は調査日のもの)
高品質・EDLPが強みのオーケー
オーケーの本社ビル下で営業するみなとみらい店は2016年9月に開店した、同社の旗艦店だ。商圏にはタワーマンションが立ち並び高所得層が多く住む。店内は、同社の特徴である標準化されたワンウェイ方式のレイアウトを採用し、売場面積は約2721㎡と、オーケーの中でも大型店の位置づけである。同店の精肉売場は入口の青果売場をまっすぐ歩いていき、つきあたりの鮮魚売場横に位置している。
オーケーの強みは、EDLPを実現しながら、生鮮品において高い鮮度と品質、おいしさを実現している点にある。同社は店舗運営の標準化を高いレベルで実践しているからこそ「高品質・EDLP」という2つの価値を提供できているのだ。とくに精肉部門をはじめとした生鮮売場では、「第一に高品質」を追求する姿勢が見て取れる。生産者との協業を強化していて、「オーケー仕様の商品」を豊富に展開しているのである。
また、意外と見過ごされているが、オーケーは地域特性に応じた店づくりにも定評がある。みなとみらい店のような高所得層が多いマーケットでは高質商品の比率を高く展開し、郊外型の店舗では価格訴求型の商品を前面に打ち出している。
今回調査したみなとみらい店の精肉売場からは「品揃えの広さと深さ」という独自性を感じた。具体的には、「黒毛和牛の豊富なラインアップ」と「銘柄豚・鶏肉の訴求」という大きく2つのキーワードで語ることができる。
黒毛和牛を一頭買い、20SKUで展開
まずは、「黒毛和牛の豊富なラインアップ」について解説する。オーケーは
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