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コロナ禍を経た2021年の「朝食」に変化は!?データをもとに朝食のトレンドを探る

長引くコロナ禍は、2021年7月に東京都で4回目の緊急事態宣言が発令され、いまだ収束の気配は見えない。昨年のテレワーク普及や外出自粛による家ナカ需要の拡大など、新しい生活様式も定着しつつある。そこで、今回は家庭の食卓を連続的に観察してきた食MAPデータから、コロナ禍を経た21年の朝食傾向を探っていく。

朝食喫食率は高い水準を維持

 食MAPによると、2020年4~6月期の「家庭内で朝食を食べた割合」(以下、「朝食喫食率」)は82.2%で、新型コロナウイルス感染拡大の影響により19年4~6月期の77.6%と比べ大幅に増加した。その後、コロナ禍を経た21年4~6月期における朝食喫食率は80.1%となり、20年4~6月期と比べ減少となるものの、コロナ禍前の19年4~6月期と比べると高い水準を維持しており、家庭内における朝食需要が増加したことがわかる。

ご飯のほか納豆、目玉焼き・ハムエッグ、サラダなどの「おかずメニュー」は減少した。 i-stock/kuppa_rock

手軽なメニューが定着・増加

 家庭内での朝食需要が高い水準を示すなかで、21年4~6月期の朝食メニュー傾向を見てみよう。【図表1】コロナ禍前と比べて、菓子パンや惣菜パン、シリアル、バナナ、おにぎりなど「手軽なメニュー」やコーヒー・紅茶などの出現増加が目立つ。一方で、ご飯のほか納豆、目玉焼き・ハムエッグ、サラダなどの「おかずメニュー」は減少した。手軽さを求める背景には、朝食だけではなく、昼食や夕食も家庭内食回帰が進み、調理機会がコロナ禍前と比べ増加していることによる調理負担の軽減も考えられそうだ。とくに、コーヒーはつくり方による違いが表れている点が興味深い。コーヒーは、全体的にコロナ禍前と比べ出現が増加しているが、手入れ・市販品に関しては昨年と比べると減少している。

【図表1】朝食メニュー傾向

分析期間:2019~2021年、4~6月 食卓機会:朝食 TI値:1000食卓当たりの出現回数
出典:食MAP®
※食MAP®データにつきまして無断転載は禁止とさせていただきます。
※TI値は㈱ライフスケープマーケティングの登録商標です。

 一方で、インスタントはコロナ禍前・昨年比ともに増加となった。コーヒーユーザーは昨年と比べ、ヘビーユーザーの割合が増加し、さらにヘビーユーザーにおけるインスタントの使用割合も増加していることが食MAPからわかっている。テレワークの普及などでコーヒーを飲むシーンが家庭内へシフトし、毎日飲むものだからこそより手軽さを求めているのかもしれない。生活者は、同じメニューの中でも自分のライフスタイルによりフィットしたかたちを求めているようだ。

 今回はコーヒーに着目したが、今後コロナ禍を踏まえた提案を考えるにあたり、単純にメニューの傾向を把握するだけでなく、つくり方などより細やかな切り口が必要となるだろう。

食MAP®とは、株式会社ライフスケープマーケティングが提供するマーケティング情報システム。1998年10月から首都圏30km圏内在住の主婦世帯を対象に、食品の購買、調理、消費までをパネル形式で調査したもの。