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コスパの高さが認知され、依然高いシェアをキープする「チリワイン」

 

i-stock/Xsandra

新型コロナウイルス感染拡大により、家飲み需要が高まり、2020年の家庭用のワイン市場は好調だ。とくにリーズナブルなワインからちょっと贅沢が味わえるプレミアムなワインまで揃ったチリワインは依然、安定した需要となっている。

20年は家飲み需要を追い風に、各国のワインが伸長

 20年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、家庭用の輸入スティルワインは前年を超えて推移しており、とくに4、5月の1回目の緊急事態宣言時には大きく伸長した。ふだん外食でワインを飲んでいる人の家庭内飲用が進んだことが予想される。

 インテージSRIによると、原産国別販売金額では、各国ともに、4、5月を中心に伸長している。チリは対前年比2%増、フランスは同5%増、スペインは同14%増と好調で、各国ともに、4、5月に大きな山ができており、その後も堅調な推移となっている。

 また、量販市場の輸入スティルワイン(非発泡性ワイン)の原産国別販売金額において、チリワインのシェアは41%で前年を1.4%下回る結果となったが、依然としてチリワインが圧倒的なシェアで、トップをキープした。2位のフランスは22.9%で0.1%減、3位のスペインは10.1%で0.7%増、4位のイタリアは9.8%で0.4%増となった。19年に欧州FPAが発効され、欧州産ワインが値下げになったが、コストパフォーマンスが高く豊富な品揃えのチリワインには到底及ばず、依然としてチリワインが高いシェアをキープしている状況は変わっていない。

プチ贅沢が楽しめるプレミアムワインへのニーズ拡大

 おうち時間の増加による家飲み需要は継続することが予想され、ご褒美ニーズが高まり、日常のちょっと贅沢が楽しめるプレミアムワインへの関心が集まっている。一方で節約意識もいっそう高まり、支出には慎重になる層も増えそうだ。

 その点、チリワインは幅広い価格帯が揃っているため、それぞれのニーズに対応した品揃えが可能だ。低価格帯で市場をリードしているのが「フロンテラ」ブランド。リーズナブルな価格でありながら、単一品種でつくられており、品種による味わいが楽しめるのが魅力だ。「フロンテラ」は4年連続で売上を伸ばしており、スタンダードに加え、厳選されたブドウと収穫方法にこだわった、芳醇で上質な味わいのプレミアムシリーズがブランド全体を押し上げた。スタンダードとプレミアムを露出することで、ワイン選びの選択肢を増やし、単価アップにつなげている。

 一方、1000円以上の価格帯で人気なのが「カッシェロ・デル・ディアブロ」。主力のレセルバレンジでは、過去4年間で家庭用チャネルの販売を拡大させており、17年対比で20年は21.2%増と大きく伸ばした。これまで交通広告やキャンペーンなどでブランド認知を高めており、今春も豪華グルメ景品が当たるクローズドキャンペーンで、購買を喚起し、店頭回転率アップを図っている。

 コロナ禍では、感染防止を意識して量販店のワイン売場での滞在時間が短くなるなど、ユーザーの購買行動が変化しており、普段から見慣れているブランドが選ばれる傾向にあるようだ。POPなどを活用してチリワインの魅力を継続的に伝え、新たなファン拡大につなげていきたいところだ。